裁決が下りた

審査会からの答申を受けて、国土交通大臣は、この審査請求の裁決を下した。


 


 


大臣 → 私  北陸地整が開示した処分(東電の持っていた許可書正本を開示したこと)は取り消し、副本はいくら探してもないので不存在による不開示とします。


 


 


これでやっと、東電が変造した許可書正本が、本来の許可書副本として扱われる愚は阻止できた。


やれやれ、ふぅ~ゞ( ̄д ̄;)


 


でも、副本がいつまであって、何故なくなったかは、説明がなかった。もちろん私は、なくしたのは県だと思っている。下流中里村になんの相談もなく勝手に増設し、その上、事後承諾に猛反対した下流の訴えを全く無視した。行政はそのまま50年も放置した(国は更新してきた)のだ。


 


この幻の許可書が、下流にもたらしたものは、慢性的な渇水に他ならない。


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                                                                                              国河政第○○○号


                                         


 


                      裁 決 書


                                                                      審査請求人
                                                                    ふみづき



 平成18年9月26日付けで提起された審査請求(以下「本件審査請求」という。)について、行政不服審査法(昭和37年法律第160号)第40条第3項及び第5項の規定に基づき、次のとおり裁決する。 


 


 


                      主  文


 


 


「特定電力会社特定発電所水利使用計画変更許可書 河第167号(昭和33年11月26日新潟県指令)」(以下「本件請求文書」という。)の開示請求に対し、昭和33年11月26日付け新潟県指令河第167号の写し(以下「本件開示文書」という。)を特定し、その全部を開示決定とした処分については、これを取り消し、新潟県が作成した昭和33年許可書の控えを本件対象文書として改めて特定した上で、北陸地方整備局においてこれを保有していないため、不開示決定とする処分に変更する。 


 


 


                       理  由


 


 


第1 請求の趣旨及び理由 



 1 請求の趣旨
 本件審査請求の趣旨は、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法律第42号。以下「法」という。)第3条の規定に基づく本件請求文書の開示請求(以下「本件開示請求」という。)に対し、平成18年9月20日付け国北整総情第66号により北陸地方整備局長(以下「処分庁」という。)が行った本件開示文書の開示決定(以下「原処分」という。)について、原処分の取り消しを求めるとともに、本件請求文書が存在する場合には、それを開示することを求めるというものである。


 


 2 請求の理由
 審査請求人の主張する審査請求の理由は、審査請求書等によると、おおむね以下のとおりである。
ア 以下のことから原処分は不当である。
 第一に、処分庁が先に「不開示とした理由」として「新潟県から取得しておらず不存在であるため」を挙げているとおり、この文書を作成したのは新潟県であり、特定電力会社ではない。作成者ではない特定電力会社が保有しているものを新たに取得し、作成者(新潟県)から取得したものと同等に扱い、行政文書として開示する理由が処分庁に認められない。本来、行政文書(法第2条2項の「当該行政機関が保有しているもの」)は、正副2通ある許可書のうち作成者のもの(新潟県から取得されたもの)である。
 第二に、処分庁が国北整総情第66号において開示決定した特定電力会社から取得された文書について、請求人は開示に至った理由として「県知事印が押印されており極めて原本に近いと判断したので開示するのが妥当」との説明を受けた(9月21日)。
 しかし、本許可書は昭和33年11月26日付けで県知事印が押印された時点では、申請書番号「総水発第134号」内容で許可されたものである。その証として、新潟県は昭和34年1月27日付農計第120号で農地部長印のある「特定発電所発電水利使用変更について」という文書において、下流水利権者に申請書番号「総水発第134号」内容での紹介を行っている。ことのことから県知事印が押印された昭和33年11月26日時点での申請書番号は「総水発第134号」であったことは明白である。
 だが、処分庁が新たに特定電力会社から取得した文書は申請書番号が上書きされ「総水発第68号」となっている。また、手書きで上書きされた申請書番号の部分に新潟県の訂正印が見られず、新潟県が許可書の訂正をして発行したものではなく、特定電力会社が発行後(知事印押印後)変造したものである。よって処分庁が開示した文書は、請求人が請求した文書とは内容が異なる別物であり、開示請求によって特定された文書と同一とは言えない。
 第三に、刑法155条(公文書偽造等)の2において、公務所又は、公務員が押印し又は署名した文書または図画を変造する行為は、禁じられているが、特定電力会社が保有していた文書はこれに抵触すると考えられる。このような文書を行政文書として扱い、国民に開示することは、処分庁も公文書変造及び偽造公文書行使を幇助することになる。


 


イ この処分により生じる不都合
 第一に、現在更新申請が出されている当該発電所水利権について、正当なる行政手続きを踏んで許可・継承された権利であるかを国民が検証しようとしても、許可書発行時の内容と異なる特定電力会社から取得された文書を開示されても検証できない。
 第二に、河川法32条の規定に基づき都道府県知事が徴収できる流水占用料等については、平成17年12月31日までは、県知事印が押印された時点の「総水発第134号」内容とは異なる特定電力会社が変造したと思われる内容の更新による占用料が新潟県に納付されていた。この相違による県収入徴収損が実損として生じていると考えられるが、それを国民が検証したくとも、許可書発行時の内容と異なる特定電力会社から取得された文書を開示されても検証ができない。


 


ウ 以上のように、請求文書と同一ではない文書の開示を持って、請求人の平成18年5月26日付け行政文書開示請求及び同年7月31日付け審査請求に対し、行政機関が適切に説明責任を果たしたとは言えない。よって本処分は、法1条で目的として定める「政府の有するその諸活動を国民に説明する責務」を果たさないものであり、「国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進」に反している。
これらのことから、審査請求人は、行政不服審査法第一章第一条の「簡易迅速な手続による国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保することを目的とする。」主旨に沿って、当該処分について実近上級省庁の審査を求めるものである。


 


 


第2 認定事実及び判断



 1 認定事実
(1) 審査請求人は、処分庁に対して、平成18年5月26日付けで、法第3条の規定に基づき、本件開示請求を行った。
(2) 処分庁は、審査請求人に対して、平成18年6月22日付け国北整総情第28号により、法第9条第2項に基づき、不開示決定を行った。
(3) その後、処分庁は特定電力会社から取得した本件開示文書を請求文書と特定し、平成18年9月20日付け国北整総情第66号により、法第9条第1項の規定に基づき、原処分を行った。
(4) 審査請求人は、原処分を不服とし、平成18年9月28日付けで、国土交通大臣(以下「審査庁」という)に対して、本件審査請求を提起した。
(5) 審査庁は、本件審査請求について、平成19年10月22日付け国広情第330号により、法第18条の規定に基づき、内閣府情報公開・個人情報保護審査会に諮問した。
(6) 内閣府情報公開・個人情報保護審査会は(5)の諮問について、平成21年2月26日付け府情個第573号(平成20年度(行情)答申第477号)により、審査庁に対して答申した。


 


2 判断
(1) 本件開示請求について
本件開示請求は、請求する行政文書の名称等の欄に「特定電力会社特定発電所水利使用計画変更許可書 河第167号(昭和33年11月26日新潟県指令)」と記載された行政文書開示請求により行われたものである。
この請求につき、処分庁は、特定電力会社から取得した昭和33年許可書の正本の写しを特定し、その全部を開示する原処分を行った。
 審査請求人は、原処分の取り消しを求めるとともに、本件請求文書が存在する場合にはそれを開示することを求めている。
 このため、審査庁においては、新潟県が作成した昭和33年許可書の控え(昭和33年許可書の副本等、当該許可書が真正に作成されたことを示す文書であって、許可権者が保有するもの。以下「本件対象文書」という。)の特定及び保有の有無について、以下、検討する。



(2) 本件対象文書の特定について
 処分庁は、原処分においては、審査請求人が昭和33年許可書の正本の開示を求めているとの認識の下で、特定電力会社から取得した昭和33年許可書の正本の写しの文書名、許可権者、被許可者等を確認し、それらが本件開示請求の対象となる行政文書と同一であり、かつ、行政文書としての要件を満たしていることから、特定電力会社から取得した昭和33年許可書の正本の写しを開示したと説明する。
 しかしながら、本件開示請求に対して原処分に先だって行われた1回目の不開示決定(文書不存在)に係る審査請求書において、審査請求人人は、①旧河川法において新潟県が昭和33年許可書を作成しなかったとは考えられない、②昭和42年に建設大臣が当該許可の内容を変更しているのだから、その時点で整備局に存在していたはずである、③当該許可を受けた特定電力会社が昭和33年許可書の正本を保有しているのだから、新潟県が当該許可書を作成し、交付したことは事実である、④本件請求文書の開示が認められなければ、当該発電所水利権について正当なる手続きを踏んで許可されたものであるかが検証できない旨述べていることが認められる。この内容を踏まえれば、本件で開示が求められているのは、新潟県が特定電力会社に交付した昭和33年許可書自体ではなく、新潟県が当該許可書を交付するに当たって作成した、当該許可書の控えであると解することが相当である。
 したがって、本件請求に当たり、処分庁は、新潟県が作成した昭和33年許可書の控えを本件対象文書として特定すべきであった。


 


(3) 本件対象文書の保有の有無について
 処分庁は、本件対象文書について、整備局に現存する新潟県からの引継目録にも記録がなく、また、整備局及び事務所において執務室及び書庫を探索したが発見できず、新潟県においても不存在であり、改めて整備局、事務所及び新潟県に対し、廃棄された可能性も含めて探索を依頼したが、文書の存在も廃棄の事実も確認されなかったと説明する。
 審査庁が、新潟県から整備局に引き継いだ文書の引継ぎ目録を確認したところ、本件対象文書に係る記載は認められなかった。また、本件対象文書の探索についても、その手法及び範囲が特に不十分であるとは言えない。
 新潟県から整備局への本件対象文書の引継ぎについては、昭和42年の建設大臣による許可の際に昭和33年の新潟県知事による許可の内容が整理されたことにかんがみると、旧河川法の改正を受けた昭和40年の事務引き継ぎに当たり、本件対象文書も引き継がれたと考え得るところであるが、上記のとおり、引継目録にその記載が認められず、探索してもその存在が確認できない以上、整備局において本件対象文書を保有していないとする処分庁の説明については、これを否定することはできない。
したがって、整備局において本件対象文書を保有しているとは認められない。


 


(4) 審査請求人のその他の主張について
 審査請求人は、常時使用水量等について、その他種々主張するが、法に基づく開示・不開示の判断とは関係がないものである。


 


 


第3 結論
 以上のことから、本件請求書の開示請求につき、特定電力会社から取得した昭和33年許可書の写し(本件開示文書)を特定し、その全部を開示した決定については、新潟県が作成した昭和33年許可書の控えを本件対象文書として改めて特定した上で、これを保有していないといして不開示とすることが妥当であると判断した。


 なお、以上の判断については、本件審査請求に係る内閣府情報公開・個人情報保護審査会答申(平成20年度(行情)答申第477号)に沿ったものである。



よって、主文のとおり裁決する。


 


   平成21年3月12日


 


                                        国土交通大臣 金子 一義


 


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この後に、教示がありました。(略)


 





審査会の答申

とっても長い時間がかかると聞いてはいたけど・・・本当に・・・


 


一昨年に内閣府の情報公開・個人情報保護審査会に意見書を送って、1年と3か月が過ぎ、2月末に審査会の答申書の控えが送られてきた。


 


審査会 → 国土交通大臣  処分庁の行為は極めて不適切!適正化を図れ!


 


 


普通の人が読むには長くて大変です。


 


ちなみに、赤の部分が大切なところ緑は私の疑問が残る点青はミスプリ本当の部分


 


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                                                                                    府情個第○○○号


                                     平成21年2月26日


 


 


諮問番号:平成19年(行情)諮問第○○○号
事件名 :特定電力会社発電所水利使用変更許可書の開示決定に関する件(文書の特定)


答申番号:平成20年度(行情)答申第○○○号


 


 


                 答 申 書


 


 


第1  審査会の結論


 「特定電力会社特定発電所水利使用計画変更許可書 河第167号(昭和33年11月26日新潟県指令)」(以下「本件請求文書」という。)の開示請求につき、昭和33年11月26日付け新潟県指令河第167号(以下「昭和33年許可書」という。)の写し(以下「本件開示文書」という。)を特定し、その全部を開示した決定について、新潟県が作成した昭和33年許可書の控え(以下「本件対象文書」という。)を改めて特定した上で、これを保有していないため不開示とすべきとしていることについては、妥当である。


第2 審査請求人の主張の要旨
 1 審査請求の趣旨
 行政機関の保有する情報の公開に関する法律(以下「法」という。)3条の規定に基づく本件請求文書の開示請求に対し、平成18年9月20日付け国北整総情第66号により北陸地方整備局長(以下「処分庁」という。)が行った開示決定(以下「原処分」という。)について、本件請求文書と同一の文書の開示を求める。
 2 審査請求の理由
 審査請求人の主張する審査請求の理由は、審査請求書及び意見書によると、おおむね以下のとおりである。
(1) 審査請求書
ア 以下のことから原処分は不当である。
 第一に、処分庁が先に「不開示とした理由」として「新潟県から取得しておらず不存在であるため」を挙げている通り、この文書を作成したのは新潟県であり、特定電力会社ではない。作成者ではない特定電力会社が保有しているものを新たに取得し、作成者(新潟県)から取得したものと同等に扱い、行政文書として開示する理由が処分庁に認められない。本来、行政文書(法2条2項の「当該行政機関が保有しているもの」)は、正副2通ある許可書のうち作成者のもの(新潟県から取得されたもの)である。
 第二に、処分庁が国北整総情第66号において開示決定した特定電力会社から取得された文書について、請求人は開示に至った理由として「県知事印が押印されており極めて原本に近いと判断したので開示するのが妥当」との説明を受けた(9月21日)
 しかし、本許可書は昭和33年11月16日付けで県知事印が押印された時点では、申請書番号「総水発第134号」内容で許可されたものである。その証として、新潟県は昭和34年1月27日付農計第120号で農地部長印のある「特定発電所発電水利使用変更について」という文書において、下流水利権者に申請番号「総水発第134号」内容での紹介を行っている。ことのことから県知事印が押印された昭和33年11月26日時点での申請書番号は「総水発第134号」であったことは明白である。
 だが、処分庁が新たに特定電力会社から取得した文書は申請書番号が上書きされ「総水発第68号」となっている。また、手書きで上書きされた申請書番号の部分に新潟県の訂正印が見られず、新潟県が許可書の訂正をして発行したものではなく、特定電力会社が発行後(知事印押印後)変造したものである。よって処分庁が開示した文書は、請求人が請求した文書とは内容が異なる別物であり、開示請求によって特定された文書と同一とは言えない。
 第三に、刑法155条(公文書偽造等)の2において、公務所又は、公務員が押印し又は署名した文書または図画を変造する行為は、禁じられているが、特定電力会社が保有していた文書はこれに抵触すると考えられる。このような文書を行政文書として扱い、国民に開示することは、処分庁も公文書変造及び偽造公文書行使を幇助することになる。


イ この処分により生じる不都合
 第一に、現在更新申請が出されている当該発電所水利権について、正当なる行政手続きを踏んで許可・継承された権利であるかを国民が検証しようとしても、許可所発行時の内容と異なる特定電力会社から取得された文書を開示されても検証できない。
 第二に、河川法32条の規定に基づき都道府県知事が徴収できる流水占用料等については、平成17年12月31日までは、県知事印が押印された時点の「総水発第134号」内容とは異なる特定電力会社が変造したと思われる内容の更新による占用料が新潟県に納付されていた。この相違による県収入徴収損が実損として生じていると考えられるが、それを国民が検証したくとも、許可書発行時の内容と異なる東京電力から取得された文書を開示されても検証ができない。


ウ 以上のように、請求文書と同一ではない文書の開示を持って、請求人の平成18年5月26日付け行政文書開示請求及び同年7月31日付け審査請求に対し、行政機関が適切に説明責任を果たしたとは言えない。よって本処分は、法1条で目的として定める「政府の有するその諸活動を国民に説明する責務」を果たさないものであり、「国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進」に反している。
これらのことから、審査請求人は、行政不服審査法第一章第一条の「簡易迅速な手続による国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保することを目的とする。」主旨に沿って、当該処分について実近上級省庁の審査を求めるものである。


(2) 意見書
 審査庁理由説明書の1.本件審査請求について、2.昭和33年許可書に係る水利使用許可の経緯について及び3.請求人の主張についての部分には特に意見はない。


 4.原処分に対する諮問庁の考え方(4)請求人のその他の首長についての意見は次のとおりである。
 昭和33年許可時の特定電力会社が作成した特定発電所水利権使用計画変更許可申請(総水発第134号)の申請内容常時使用水量3.371m3/sと、同じく当時の新潟県農地部長印のある公文書「特定発電所発電水利使用変更について」(昭和34年1月27日付け農計第120号)の常時使用水量3.371m3/sは、現在継承されている常時使用水量2.782m3/sと相違している。また、標準水利使用規則に沿って整理された昭和42年許可書の構造物等主要内容が、それまでの許可内容と相違するなど、整理の過程が極めて不明瞭である。「副本について引継目録に記録がない」ということは、昭和42年の許可時にすでに処分庁に存在していなかった可能性があり、はたして申請に対する処分庁の審査・許可の整理が適切に行われたか疑問を抱かざるを得ない(あいまいなまま特定電力会社の申請内容どおり許可した可能性がある)よって、「昭和33年許可書における常時使用水量が2.782m3/sであったとしても、不自然なものとは考えられない」は、否認し、昭和42年許可時に処分庁がどのように審査・整理されたか説明させることを求める。
5.結論 については、請求人の求めたとおり、原処分の撤廃と受けとめ、審査庁の判断に謝するものである。今後、正副2通ある文書の管理にあたっては、取扱いに留意し、行政と国民がより良い情報公開法の運用を目指すことを期す。


 


 



第3 諮問庁の説明の要旨



1 本件審査請求について
 本件審査請求は、「特定電力会社発電所水利使用計画変更許可書 河第167号(昭和33年11月26日新潟県指令)」の開示請求に対し、処分庁が、特定電力会社から取得した昭和33年許可書の写し(本件開示文書)を特定し、開示決定を行った原処分に対し、請求した文書は昭和33年許可書の正本(正本とは、許可受者が保有する文書を指すものと思われる。)ではなく、副本(副本とは、許可権者が保有する文書を指すものと思われる。)(本件対象文書に該当するもの。以下同じ。)を請求したのであるから、昭和33年許可書の正本の写しを開示した原処分は誤りであるとして、原処分の取消しを求めるとともに、副本が存在する場合には、それを開示することを求めて、提起されたものである。



2 昭和33年許可書に係る水利使用許可の経緯について
 水利使用許可については、河川法23条において、河川の流水を占用しようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならないと規定され、現在の一級河川に係る水利使用許可は河川管理者である国土交通大臣が行うこととされているが、昭和39年改正前の河川法(以下「旧河川法」という。)においては都道府県知事がその権限を有していた。  よって、昭和33年当時においては、旧河川法のもと、特定電力会社から新潟県知事に対して水利使用許可申請が行われ、新潟県知事により建設大臣の認可を受けて、取水口の位置の追加に係る許可処分が行われている。
その後、昭和39年の河川法改正(昭和40年4月施行)に伴い、建設大臣(専決により地方建設局長)が水利使用に係る許可処分を行うこととなったため、特定電力会社が昭和42年4月3日付け用水発第157号による水圧鉄管取替等に係る特定発電所発電用水利使用許可申請(以下「昭和42年許可申請」という。)を北陸地方建設局長に対して行った際、許可に合わせて昭和19年3月15日新潟県指令河第304号による水利使用許可(以下「昭和19年許可」という。)及び昭和33年許可(昭和19年許可のうち取水口の位置を追加)を、標準水利使用規則「河川法の施行について」昭和40年6月29日付け建河発第245号記別添第一。以下同じ。)に沿って整理する処分が行われた。


 


3 原処分に対する諮問庁の考え方について
(1) 原処分について
① 平成18年月26日付けで、審査請求人から昭和33年許可書について、本件開示請求がされた。
② 昭和33年許可書は、新潟県知事が作成・交付したものであるところ、昭和39年の河川法改正に伴い、昭和40年3月及び昭和46年3月に「一級河川の指定に伴う事務引き継ぎ」(以下)「事務引継ぎ」という。)が国と新潟県との間で行われ、新潟県知事がそれまで行っていた事務については、建設大臣(専決により北陸地方建設局長)が行うこととなった。
よって副本は、事務引き継ぎの際に北陸地方建設局にひきつがれるべき文書であったと考えられるが、引継目録には昭和33年許可書に係る記載がなく、北陸地方整備局(以下「整備局」という。)においても存在しなかった。
 なお原処分を行うに際しては、整備局及び信濃川河川事務所(以下「事務所」という。)の執務室及び倉庫を探索したが、発見することはできなかったものである。さらに、念のため、新潟県に対して、引継の有無、副本の存否を問い合わせたが、引継ぎがされたとの事実は確認できず、不存在である旨の回答があった。
 そのため、処分庁は、平成18年6月22日付け国北整総情第28号により、「開示請求に係る行政文書は、北陸地方整備局では作成しておらず不存在であるため」との理由を付し、本件開示請求に対して不開示決定を行ったものである。
③ 平成18年6月28日、審査請求人から「不開示の通知をもらった」との発言があったことも踏まえ、事務所から特定電力会社に昭和33年許可書の話をしたところ、平成18年7月1日、同社が昭和33年許可書の正本の写し(本件開示文書)を事務所に持参し、事務所がこれを受領したところである。
④ 平成18年7月31日、審査請求人は、平成18年6月22日付け国北整総情第28号の不開示決定の取り消しを求め、審査請求を提起した。
⑤ 処分庁は、平成18年9月20日付け国北整総情第66号により、「平成18年6月22日付け国北整総情第28号で不開示決定通知を発出した時点では、開示請求文書は不存在であったが、その後、取得したため開示に至ったものである」との理由を付し、不開示決定を撤回し、上記③により取得した本件開示文書を開示する原処分を行った。よって、平成17年7月31日付け審査請求については、不開示決定が撤回されたため、訴えの利益がないものとして平成18年10月18日付けで却下した。
⑥ しかし、審査請求人は、「請求文書と同一ではない文書の開示をもって、請求人の平成18年5月26日付け本件開示請求及び平成18年7月31日付け審査請求に対し、行政機関が適切に説明責任を果たしたとはいえない」として、平成18年9月28日付けで原処分について本件審査請求を行った。


(2) 本件開示文書と本件請求文書との同一性について
   原処分は、「行政文書の不存在」を理由として当初不開示決定したものを、その後、昭和33年許可書の正本の写しを特定電力会社から取得したことにより、不開示決定を撤回し、本件開示文書を添付して開示決定したものである。この決定に際しては、処分庁は法第1条の理念にのっとり、政府の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるよう努め、請求人が昭和33年許可書の開示を求めているとの認識のもとで、本件開示文書の文書名、許可権者、許可受者等を確認し、本件家事文書が本件請求文書と同一であり、行政文書としての要件を満たしていることから開示したものである。
   しかしながら、本件審査請求を踏まえると、請求人は本件開示文書(正本又はその写し)を請求しておらず、あくまで副本の開示を請求しているというのであるから、行政文書の開示に当たって、処分庁と請求人との間に認識のずれが生じたことは明らかであり、このため、処分庁は、請求人の請求した文書とは異なる文書の開示を行ったものと認められる。


(3) 副本の存否について
   昭和33年許可書の副本については、現在においては昭和19年許可及び昭和42年許可に係る書類は存するものの、整備局に現存する新潟県からの引継ぎ目録にも記載がなく、また、整備局及び事務所において執務室及び書庫を探索したが発見できず、新潟県においても不存在であった。諮問庁が諮問するに当たり、改めて整備局、事務所及び新潟県に対し、廃棄された可能性も含めて探索を依頼したが、文書も廃棄の事実も発見されなかった。


(4) 請求人のその他の主張について
  昭和33年許可は、昭和19年許可のうち取水口の追加のみを行ったものであり、常時使用料の改正は行われていない。
 請求人は、昭和33年許可書における常時使用水量に基づき計算されている流水占用料について、特定電力会社が新潟県知事に適切に納めていることを確認するため、副本を検証したいと主張するが、昭和19年許可、及び標準水利使用規則に沿って整理された昭和42年許可に関して処分庁が現在保管している文書については、すべて常時使用水量は2.782m3/sと記載されており、常時使用水量が3.371m3/sと記載された公文書は上記のとおり見当たらない。よって、昭和33年許可書における常時使用水量が2.782m3/sであったとしても、不自然なものとは考えられない。
 その他請求人は、処分庁の対応が法の目的に反する等主張するが、いずれも諮問庁の上記の考え方を左右するものではないと考える。


4 結論
以上により、諮問庁としては、特定電力会社から入手した昭和33年許可書の正本の写しを開示した原処分は適法であったと考えられるが、本件審査請求に係る審査請求人の主張を踏まえると、本請求文書は許可権者が保有すべき昭和33年許可書の副本であり、これは不存在であることから、原処分を変更し、不開示決定を行うことが妥当であると考える。


 


 


 


第4 調査審議の経過
 当審査会は、本件諮問事件について、以下のとおり、調査審議を行った。
① 平成19年10月22日   諮問の受理
② 同日           諮問庁から理由説明書を収受
③ 同年11月19日      審査請求人から意見書を収受
④ 平成20年12月2日    審議
⑤ 平成21年2月24日    審議


 


 


 


第5 審査会の判断の理由



1 本件開示請求について



本件開示請求は、請求する行政文書の名称等の欄に「特定電力会社特定発電所水利使用計画変更許可書 河第167号(昭和33年11月26日新潟県指令)」と記載された行政文書開示請求により行われたものである。
この請求につき、処分庁は、特定電力会社から取得した昭和33年許可書の正本の写しを特定し、その全部を開示する原処分を行った。
 審査請求人は、原処分の取り消しを求めるとともに、本件請求文書が存在する場合にはそれを開示することを求めている。
 これに対して、諮問庁は、本件対象文書として、新潟県が昭和33年許可書を交付するに当たって作成した、当該許可書の控え(昭和33年許可書の副本等、当該許可書が真正に作成されたことを示す文書であって、許可権者が保有するもの。以下同じ。)を改めて特定した上で、これを保有していないことから、文書不存在により不開示決定を行うべきであるとしている。
 このため、当審査会においては、本件対象文書の特定及び保有の有無について、以下、検討する。



2 本件対象文書の特定について


 


 諮問庁は、原処分においては、審査請求人が昭和33年許可書の正本の開示を求めているとの認識の下で、特定電力会社から取得した昭和33年許可書の正本の写しの文書名、許可権者、非許可者等を確認し、それらが本件開示請求の対象となる行政文書と同一であり、かつ、行政文書としての要件を満たしていることから、特定電力会社から取得した昭和33年許可書の正本の写しを開示したと説明する。
 しかしながら、当審査会において、諮問庁から、本件開示請求に対して原処分に先だって行われた1回目の不開示決定(文書不存在)に係る審査請求書の提示を受けて確認したところ、審査請求人人は、①旧河川法において新潟県が昭和33年許可書を作成しなかったとは考えられない、②昭和42年に建設大臣が当該許可の内容を変更しているのだから、その時点で整備局に存在していたはずである、③当該許可を受けた特定電力会社が昭和33年許可書の正本を保有しているのだから、新潟県が当該許可書を作成し交付したことは事実である、④本件請求文書の開示が認められなければ、当該発電所水利権について正当なる手続きを踏んで許可されたものであるかが検証できない旨述べていることが認められた。この内容を踏まえれば、本件で開示が求められているのは、新潟県が特定電力会社に交付した昭和33年許可書自体ではなく、新潟県が当該許可書を交付するに当たって作成した、当該許可書の控えであると解することが相当である。
 したがって、本件諮問に当たり、諮問庁が、新潟県が作成した昭和33年許可書の控えを本件対象文書として特定すべきとしていることは、妥当であると認められる。
 なお、処分庁は、平成18年9月20日付け国北整総情第66号により、「平成18年6月22日付け国北整総情第28号で不開示決定通知を発出した時点では、開示請求文書は不存在であったが、その後、取得したため開示に至ったものである」との理由を付し、不開示決定を撤回し、本件開示文書を特定してその全部を開示する原処分を行っている。この点については、処分庁において、原処分に先立つ1回目の不開示決定に対する審査請求を受け、審査請求人に対して開示請求の意図を確認できる機会があったにもかかわらず、それを行うことなく、同人の意図に沿わない文書について開示決定するために一回目の不開示決定を撤回し、不服申し立ての利益がなくなったとして当該審査請求を却下したものであり、極めて不適切な対応であったと言わざるを得ない。諮問庁においては今後、かかる事態が発生することのないよう、開示請求及び不服申し立てに係る手続きの適正化を図る強く望まれることがものである。


 


3 本件対象文書の保有の有無について
 諮問庁は、本件対象文書について、整備局に現存する新潟県からの引継目録にも記録がなく、また、整備局及び事務所において執務室及び書庫を探索したが発見できず、新潟県においても不存在であり、また、諮問に当たり、改めて整備局、事務所及び新潟県に対し、廃棄された可能性も含めて探索を依頼したが、文書の存在も廃棄の事実も確認されなかったと説明する。
 当審査会の事務局職員をして、諮問庁より提示を受けた新潟県から整備局に引き継いだ文書の引継ぎ目録を確認させたところ、本件対象文書に係る記載は認められなかった。また、本件対象文書の探索についても、その手法及び範囲が特に不十分であるとは言えない。
 新潟県から整備局への本件対象文書の引継ぎについては、昭和42年の建設大臣による許可の際に昭和31年の新潟県知事による許可の内容が整理されたことにかんがみると、旧河川法の改正を受けた昭和49年の事務引き継ぎに当たり、本件対象文書も引き継がれたと考え得るところであるが、上記のとおり、引継目録にその記載が認められず、探索してもその存在が確認できない以上、整備局において本件対象文書を保有していないとする諮問庁の説明については、これを否定することはできない。したがって、整備局において本件対象文書を保有しているとは認められない。


 


4 審査請求人のその他の主張について
 審査請求人は、常時使用水量等について、その他種々主張するが、法に基づく開示・不開示の判断とは関係がないものである。


 


5 本件開示決定の妥当性について
 以上のことから、本件請求文書の開示請求につき、特定電力会社から取得した昭和33年許可書の写し(本件開示文書)を特定し、その全部を開示した決定について、諮問庁が、新潟県が作成した昭和33年許可書の控え(本件対象文書)を改めて特定した上で、これを保有していないため不開示とすべきとしていることについては、本件対象文書は本件請求文書に該当すると認められるので、これを特定することは妥当であり、また整備局において本件対象文書を保有しているとは認められないので、これを保有していないとして不開示とすべきとしていることは、妥当であると判断した。


 



(第3部会) 
委員 ○○○○、 委員 △△△△、 委員 □□□□


 





内閣府への意見書

情報公開・個人情報保護審査会が、意見書を出してもいいですよと言われるので送った。


(諸事情により ブログUPを半年遅れにしました)


 


私 → 情報公開・個人情報保護審査会 審査庁の「原処分を撤回」判断には異議なし


 


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意  見  書



情報公開・個人情報保護審査会 様
                          平成19年11月15日
                          審査請求人  ふみづき



            
諮問番号:平成19年(行情)諮問第483号
事件名 :特定電力会社特定発電所水利使用変更許可書の開示決定に関する件(文書の特定)
につき、情報公開・個人情報保護審査会設置法第11条に基づき、下記の通り意見を述べさせて頂きます。なお本意見書で使用する略称は、特に断りのない限り、審査庁の理由説明書によるものとします。


審査庁理由説明書の 
1.本件審査請求について 
2.昭和33年許可書に係る水利使用許可の経緯について
3.請求人の主張について
の部分には、特に意見はありません。


4.原処分に対する諮問庁の考え方 (4)請求人のその他の主張について についての意見は次のとおりです。
昭和33年許可時の東京電力が作成した湯沢発電所水利使用計画変更許可申請(総水発第134号)反論書の証拠書類(1)の申請内容常時使用水量3.371m3/sと、同じく当時の新潟県農地部長印のある公文書「湯沢発電所発電水利使用変更について」(昭和34年1月27日付農計第120号)反論書の証拠書類(2)記載の常時使用水量3.371m3/sは、現在継承されている常時使用水量2.782m3/sと相違しています。また、標準水利使用規則に沿って整理された昭和42年許可書の建造物等主要内容が、それまでの許可内容と相違する(再反論書第2参照)など、整理の過程が極めて不明瞭です。「副本について引継目録に記録がない」ということは、昭和42年の許可時にすでに処分庁に存在しなかった可能性があり、果たして申請に対する処分庁の審査・許可の整理が適切に行われたか疑問を抱かざるを得ません。(曖昧なまま東京電力の申請内容どおり許可した可能性がある) よって、「昭和33年許可書における常時使用水量が2.782m3/sであったとしても、不自然なものとは考えられない」は、否認し、昭和42年許可時に処分庁がどのように審査・整理されたか説明させることを求めます。


5.結論 については、請求人の求めたとおり、原処分の撤廃と受けとめ、審査庁の判断に謝するものです。今後、正副2通ある文書の管理にあたっては、取扱いに留意し、行政と国民がより良い情報公開法の運用を目指すことを期します。
 


参考意見
本意見書では、文書の開示・特定に関しての意見にとどめることとしますが、参考までに追記させて頂きます。
処分庁が東京電力湯沢発電所の水利権に関して、申請内容の審査や水利使用の管理を充分に行ってきたかは疑問な点が多くあります。これまでも取水量報告の受け方や超過取水の見落としについて、ずさんな点を指摘されてきたところですが、現在、審査中の更新申請についても、事務所の審査副申を経て、処分庁が決済後、都道府県知事・経済産業省への意見聴取段階で、新たに目的外の水利使用(発電許可用水の灌漑への分水)があったことを指摘されるなど、管理・審査責任を問われる事例が生じています。発電により河川水を他の流域に導水され、減水に苦しむ下流域にとって、許可行政が公正に行われるか否かは看過できない大事です。本件に係る下流承諾を得ない取水口増設や文書の不存在は、新潟県が管理していた当時のことと思われますが、後の許可更新は処分庁が行ってきました。その影響を被る下流域にとっては、県であれ国であれ許可権者であることに変りはなく、発電事業者に河川法を遵守させ正しく水利使用させることは、行政の責務です。係る許可書等文書の管理・開示についても注意を払って、国民の信頼に足る行政に努めて頂くことを心より願っています。


                                 以上


 





内閣府からの意見受付

内閣府のこの審査会は、情報開示・個人情報保護審査会法によって設けられている法定組織で、情報開示や個人情報などで審査請求・異議申し立てがあった時に、大臣から諮問を受けて答申する役割をしている。今回はふみづきの審査請求について、国土交通省からの諮問を受けつけ、同法第11条に基づいて、審査請求人に意見書を出せる旨、通知してきた。


 


情報公開・個人情報保護審査会 → 私 「ふみづきさん、審査会に意見書を出すことができますよ。」


 


これには、国土交通省(審査庁)が、この審査会に諮問する理由説明書がついてくる。


 


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             理由説明書


 


 


                                  国土交通省


1. 本件審査請求について



(1) 審査請求人(以下「請求人」という。)は、平成18年5月26日付で、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法律第42号。以下「法」という。)第3条の規定により北陸整備局長(以下「処分庁」という。)に対し、「東京電力㈱湯沢発電所水利使用計画変更許可書 河第167号(昭和33年11月26日新潟県指令)」(以下「昭和33年許可書」といい、処分に着目し「昭和33年許可」という場合もある。)について開示請求(以下「本件開示請求」という。)を行った。



(2) 処分庁は、本件開示請求を受けて、請求文書は新潟県が作成したものであるが、河川法改正に伴い処分庁へ引き継がれるべき文書であることから探索を行ったが存在を確認できなかったため、平成18年6月22日付けで、作成・取得していないため不存在であることを理由とする不開示決定を行った。



(3) その後、処分庁は東京電力株式会社(以下「東京電力」という。)から取得した昭和33年許可書の写し(以下「本件開示文書」という。)を請求文書と特定し、平成18年9月20日付けで開示決定(以下「原処分」という。)を行った。



(4) これに対し請求人は、請求した文書は昭和33年許可書の正本(正本とは許可受け者が保有する文書を指すものと思われる。)ではなく、副本(副本とは許可権者が保有する文書を指すものと思われる。以下「本件対象文書」という。)を請求したのであるから、昭和33年許可書の正本の写しを開示した原処分は誤りであるとして、原処分の取り消しを求めるとともに、副本が存在する場合には、それを開示することを求めて、平成18年9月28日付けで本件審査請求が行われたものである。


 


2. 昭和33年許可書に係る水利使用許可の経緯について



 水利使用許可については、河川法(昭和三十九年法律第167号)第23条において、「河川の流水を占用しようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない。」と規定され、現在の一級河川に係る水利使用許可は河川管理者である国土交通大臣が行なうこととされているが、昭和39年改正前の河川法(以下「旧河川法」という。)においては都道府県知事がその権限を有していた。
 よって、昭和33年当時においては、旧河川法のもと、東京電力から新潟県知事に対して水利使用許可申請が行われ、新潟県知事により建設大臣の認可を受けて、取水口の位置の追加に係る許可処分が行われている。
 その後、昭和39年の河川法改正(昭和40年4月施行)に伴い、建設大臣(専決により地方建設局長)が水利使用に係る許可証分を行うこととなったため、東京電力が昭和42年4月3日付け用水発第157号による水圧鉄管取替等に係る湯沢発電所発電用水水利使用許可申請(以下「昭和42年許可申請」という。)を北陸地方建設局長に対して行った際、許可に合わせて昭和19年3月15日新潟県指令河第304号による水利使用許可(以下「昭和19年許可」という。)及び昭和33年許可(昭和19年許可のうち取水口の位置の追加)を、標準水利使用規則(「河川法の施行について」昭和40年6月29日付け建河発第245号記別添第一。以下同じ。)に沿って整理する処分が行われた。


 


3. 請求人の主張について



請求人の主張は、おおむね以下のとおりである。



(1) 処分庁が平成18年6月22日付け国北整総情第28号により不開示決定した際に、「不開示とした理由」として「新潟県から取得しておらず不存在であるため」を上げているとおり、この文書の作成者は新潟県であり東京電力ではない。作成者ではない東京電力が保有しているものを新たに取得し、作成者(新潟県)から取得したものと同等に扱い、行政文書をして開示する理由が処分庁に認められない。本来、行政文書は正副2通ある許可書のうち作成者のもの(新潟県から取得されたもの)である。



(2) 昭和33年許可書は昭和33年11月26日付けで県知事印が押印された時点では、東京電力が申請番号「総水発第134号」で作成した内容で許可されたものである。その証として、新潟県は昭和34年1月27日付農計第120号で農地部長印のある「湯沢発電所発電水利使用変更について」という文書において、下流水利権者に東京電力発申請番号「総水発第134号」の内容での照会を行っている。このことから、県知事印が押印された昭和33年11月26日時点での申請書番号は「総水発第134号」であったことは明白である。
だが、処分庁が新たに東京電力から取得した本件開示文書は、申請書番号が上書きされ「総水発第68号」となっており、また手書きで上書きされた申請書番号の部分に新潟県の訂正印が見られず、新潟県が許可書の訂正をして発行したものではなく、東京電力が発行後(知事印押印後)変造したものである。よって、処分庁が開示した本件開示文書は、請求人が請求した昭和33年許可書とは内容が異なる別物であり、本件開示請求によって特定された文書と同一とは言えない。


 


(3) 刑法(明治40年法律第45号)第155条(公文書偽造等)第2項において、公務所又は公務員が押印し又は署名した文書又は図画を変造する行為は禁じられているが、東京電力が保有していた正本はこれに抵触すると考えられる。このような文書を行政文書として扱い、国民に開示することは、処分庁も公文書変造及び偽造公文書行使を幇助していることになる。



(4) 原処分により生じる不都合として、湯沢発電所水利権について、正統なる行政手続きを踏んで許可・継承された権利であるか検証しようとしても、許可書発行時の内容と異なる東京電力から取得された本件開示文書では検証できない。また、河川法第32条の規定に基づき都道府県知事が徴収できる流水占用料等については、平成17年12月31年まで、県知事印が押印された時点の東京電力が申請番号「総水発第134号」で作成した内容とは異なる、東電が変造したと思われる内容の更新による占用料が新潟県に納付されており、この相違による県収入徴収損が実損として生じていると考えられるが、その検証ができない。



(5) 原処分は、法第1条で目的として定める「政府の有するその諸活動を国民に説明する責務」を果たさないものであり、「国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進」に反している。



(6) 処分庁は、東京電力から取得した本件開示文書を文書名、許可権者、許可受者が同じであることを理由に副本と内容が同一であるとするが、文書の特定と文書の内容の同一性とは別問題であり、これら事項が同一であることは、文書内容の同一性を判断する上での必要条件であっても、十分条件ではない。



(7) 東京電力が申請番号「総水発第134号」で作成した申請書によると、東京電力は、昭和33年に、取水口の新設に伴い常時使用水量について従前の2.782m3/sから3.371m3/sに変更する旨の申請をしている。また、(2)で述べた昭和34年1月27日付の「湯沢発電所発電水利使用変更について」によると、許可権者である新潟県が許可日から1ヵ月後に下流水利権者に照会した文書においても、東京電力が申請書番号「総水発第134号」で作成した内容と同じく常時使用水量3.371m3/sでの承諾を求めている。このことにより、昭和33年許可書においては、常時使用水量を3.371m3/sで許可したことは明らかである。しかし、その後の更新時に申請し許可された常時使用水量は3.371m3/sでなく、2.782m3/sとなっている。このことは、何らかの理由で正本に許可後不明瞭な改ざんがあった事を示しており、正副2通の内容が許可後も同一であったとは言い切れない。



(8) 昭和42年許可申請を、昭和42年7月7日付け北建専河許第2号による水利使用許可(以下「昭和42年許可」という。)により、北陸地方建設局長が専決で許可処分している事実があり、昭和33年許可書が引き継がれずに昭和33年総水発第134号に基づく許可を変更できるとは考えられない。



(9) 本件開示文書を元にその後の更新時に申請し許可された常時使用水量は、3.371m3/sでなく、2.782m3/sとなっており、東京電力が申請番号「総水発第134号」で作成した内容で許可されたものと符合しない。また、昭和42年許可書申請においても、常時使用水量が2.782m3/sであり、副本が処分庁に存在していれば昭和33年許可書との相違が指摘できたはずである。これらのことは、昭和33年の許可後に不明瞭な許可内容の変造があり、かつ、昭和42年許可時に昭和33年許可書が処分庁に存在せず、許可内容を確認できないまま曖昧な許可行政が続行されたことを示唆している。



(10)処分庁は、許可受者が保有する正本を後に取得した場合、内容の同一が確認できないのであるならば、取得経緯・取得月日とともにその旨を付して副本とは別の文書として保管すべきであり、これらの作業を踏まずに現存する正本の写しを副本と同一文書として開示することは、意図しないうちにその内容を是認したことになる。



(11)以上のとおり、本件開示文書を副本に代えて開示することは、請求人の流水占用料の県徴収金が正しく納付されているかを確認する権利を損なうものである。処分庁において永年保存文書である副本が不存在であるならば、不存在の説明及び不存在である文書の許可内容を更新許可した経緯の説明責任がある。


 


4. 原処分に対する諮問庁の考え方について



(1) 原処分について
① 平成18年5月26日付けで、請求人から昭和33年許可書について、本件開示請求がなされた。
② 昭和33年許可書は、新潟県知事が作成・交付したものであるところ、昭和39年の河川法改正に伴い、昭和40年3月及び昭和46年3月に「一級河川の指定に伴う事務引継ぎ」(以下「事務引継ぎ」という。)が国と新潟県との間で行われ、新潟県知事がそれまで行っていた事務については、建設大臣(専決により北陸地方建設局長)が行うこととなった。
   よって、本件対象文書は、事務引継ぎの際に北陸地方建設局に引き継がれるべき文書であったと考えられるが、引継目録には昭和33年許可書に係る記載がなく、北陸地方整備局(以下「整備局」という。)においても存在しなかった。
  なお、原処分を行うに際しては、整備局及び信濃川河川事務所(以下「事務所」という。)の執務室及び倉庫を捜索したが、発見することはできなかったものである。さらに、念のため、新潟県に対して、引継ぎの有無、本件対象文書の在否を問い合わせたが、引継ぎがなされたとの事実は確認できず、不存在である旨の回答があった。
  そのため、処分庁は、平成18年6月22日付け国北整総情第28号により、「開示請求に係る行政文書は、北陸地方整備局では作成しておらず、また、新潟県から取得しておらず不存在であるため」との理由を付し、本件開示請求に対して不開示決定を行ったものである。
③ 平成18年6月28日、事務所において行われた請求人らとの行政相談の席上、請求人から「不開示の通知をもらった」との発言があったことも踏まえ、事務所から東京電力に昭和33年許可書の話をしたところ、平成18年7月1日、同社が昭和33年許可書の写しを事務所に持参し、事務所がこれを受領したところである。
④  平成18年7月31日、請求人は、平成18年6月22付け国北整総情第28号の不開示決定の取り消しを求め、審査請求を提起した。
⑤  処分庁は、平成18年9月20日付け国北整総情第66号により、「平成18年6月22日付け国北整総情第28号で不開示決定通知を発出した時点では、開示請求文書は不存在であったが、その後、取得したため開示に至ったものである」との理由を付し、不開示決定を撤回し、上記③により取得した本件開示文書を開示する原処分を行った。よって、平成18年7月31日付け審査請求については、不開示決定が撤回されたため、訴えの利益がないものとして平成18年10月18日付けで却下した。
⑥  しかし、請求人は、「請求文書と同一ではない文書の開示を持って、請求人の平成18年5月26日付け本件開示請求及び平成18年7月31日付け審査請求に対し、行政機関が適切に説明責任を果たしたとはいえない」として、平成18年9月28日付けで原処分について本件審査請求を行った。


 


(2) 本件開示文書と請求文書との同一性について
  原処分は、「行政文書の不存在」を理由として当初不開示決定したものを、その後、昭和33年許可書を東京電力から取得したことにより、不開示決定を撤回し、本件開示文書を添付して開示決定をしたものである。この決定に際しては、処分庁は法第1条の理念に則り、政府の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるよう務め、請求人が昭和33年許可書の開示を求めているとの認識のもとで、本件開示文書の文書名、許可権者、許可受者等を確認し、本件開示文書が請求文書と同一であり、行政文書としての要件を満たしているから開示したものである。
 しかしながら、本件審査請求を踏まえると、請求人は本件開示文書(正本)を請求しておらず、あくまで副本の開示を請求しているというのであるから、行政文書の開示に当たって、処分庁と請求人との間に認識のずれが生じたことは明らかであり、このため、処分庁は、請求人の請求した文書とは異なる文書の開示を行ったものと認められる。


 


(3)本件対象文書の存否について
 昭和33年許可書の本件対象文書については、現在においては昭和19年許可書及び昭和42年許可に 書類は存在するものの、整備局に現存する新潟県からの引継目録にも記録がなく、また、整備局及び事務所において執務室及び書庫を探索したが発見できず、新潟県においても不存在であった。諮問庁が諮問するに当たり、改めて整備局、事務所及び新潟県に対し、廃棄された可能性も含めて捜索を依頼したが、文書も廃棄の事実も発見されなかった。


 


(4) 請求人のその他の主張について
 昭和33年許可は、昭和19年許可のうち取水口の追加のみを行ったものであり、常時使用量の改正は行われていない。
 請求人は、昭和33年許可書における常時使用水量に基づき計算されている流水占用料について東京電力が新潟県知事に適切に納めていることを確認するため、副本を検証したいと主張するが、昭和19年許可、及び標準水利使用規則に沿って整理された昭和42年許可に関して処分庁が現在保管している文書については、すべて常時使用水量は2.782m3/sと記載されており、常時使用水量が3.371m3/sと記載された公文書は上記のとおり見当たらない。よって、昭和33年許可書における常時使用水量が2.782m3/sであったとしても、不自然なものとは考えられない。
 その他請求人は、処分庁の対応が法の目的に反する等主張するが、いずれも諮問庁の上記の考え方を左右するものではないと考える。


 


5. 結論
 以上により、諮問庁としては、東京電力から入手した昭和33年許可書の正本を開示した原処分は適法であったと考えるが、本件審査請求に係る審査請求人の主張を踏まえると、請求文書は許可権者が保有すべき昭和33年許可書の副本(本件対象文書)であり、これは不存在であることから、原処分を変更し、不開示決定を行うことが妥当と考える。


 


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ふ~ん、微妙に言葉が入れ替えてあって、処分庁(北陸地整)の処分は適法と・・・


原処分を変更と・・・こちらは北陸地整の開示は法の規定に反し・・、原処分を撤廃と言ったはずなんだけど・・・審査庁はやっぱり処分庁のボスだものね。


 


でも結果として、北陸地整は「ふみづきの請求を棄却してほしい」と訴えたけど、棄却にはならず、2回続けて自らの処分を撤回することになるわけで・・・私もそれほど物分りの悪い人間じゃない。


 


ただ、説明責任を逃れてほしくない。今後、本題で異議申立することになれば、今回の内容がある程度ポイントになるし。「県のやったこと、昔のこと」という言い逃れをしてほしくない。県であれ国であれ、被害を受けている下流にとって為政者に変わりはない。


 


今も昔も東電のやってることをちゃんと監視できてない体質は同じ。


 


少し考えて、意見書をかいてみようかなぁ・・・



 





審査会への諮問

審査庁からは、何の連絡もなく、ずいぶん長い間、放っておかれた気分がする。


 


長い時間を要することは、予め知人から聞いていたので、あまり気にしていなかった。


 


不服申し立てから1年以上過ぎて、通知が来た。10月22日付で


情報公開・個人情報保護審査会へ大臣が諮問したことを知らせるものだ。


 


この審査会が事実上の結論をだすことになるらしい。


 





ここまでの流れ一覧

昨年からのここまでの流れを整理をしておく。


 


私→北陸地整  文書開示請求


 


北陸地整→私  不存在による不開示処分


 


私→大臣     審査請求 その1


 


北陸地整→私  不開示を撤回、開示処分


 


私→大臣     審査請求 その2


 


大臣→私     審査請求その1を棄却


 


北陸地整→大臣 審査請求その2の弁明書


 


私→大臣     反論書


 


北陸地整→大臣 再弁明書


 


私→大臣     再反論書


 


私→大臣     口頭陳述 (録取書)


 


で、あとは 大臣裁決を待つのみ。


口頭陳述から2ヶ月、そろそろ裁決書が来るかな・・・


 





口頭陳述の日

先週、大臣室に市長・市議会議長らと来たばかりの河川局に今日は一人でやって来た。


 


霞ヶ関に来るのは何回目だろう・・・ダムのときからずいぶん通った。


 


ごく普通の会議室で 2人の若い審査庁職員が 意見陳述を聞いている。


 


平成19年3月26日 ふみづき→大臣(審査庁) 口頭による意見陳述 


 


実際に開示されたA4の許可書と、B4の正本を見せて説明し、おかしな


開示事務だったことを印象付けた。


概ね、録取書のとおりしゃべり、最後に下記の文章を付け足した。


 


 


以下、審査庁及び処分庁に対する参考意見


 


 発電後流域を変えて放流する東電湯沢発電所の水利権が県民に及ぼす影響は、他の発電施設と異なり大変大きいものがあります。この問題の報道は県民間の感情的な水争いのようにされています。両流域の県民がこの水利権の成り立った歴史を正しく理解した上で、当時と背景が異なる今後に、どのような解決策を求めるか冷静に考えることが大切です。河川管理者である処分庁が史実を正しく国民に説明されることは、関係者相互の理解を深めることになります。今後次々と更新を迎える減水区間と水利権の問題を抱える私たちの地域では、行政と事業者、地域民が協力して水利用と河川環境の新しいルール作りができることを望んでいます。 


 


                                                以上


 


 


 


さてと、やることはやった。たとえどんな結果であっても、文書開示の本題以上に水問題の真髄(東電が好き勝手にやってきた+行政のずさんな管理=流域の渇水)をてんこ盛りにできたので、いいかと思った。正直、文書開示のオカシサを突くことよりも、この水利権について国交省に正しい判断をしてほしいという気持ちが強かった。「県のやったこと、昔のこと」という見て見ぬふりをしてほしくなかったのだ。県であれ、国であれ、そのために渇水に苦しんだのは下流の住民だし、流域を変更する発電がもたらしたものは、人権侵害だったから。どれだけ、今まで東電は下流をバカにしてきたことか・・・・


そしてそれは、この発電所が続く限り次の世代にも続くことだから、30年ぶりに更新を迎えた今の代が、オカシイことを上塗りしてはいけないんじゃないか・・・


 


 





口頭陳述ってどうするの?

口頭陳述なんてやったことないので、どうするんだろうと思っていた。


 


審査庁から電話が来て、「先に録取書用の原稿を送ってください」という。


 


どうやら、対談でなくて、こちらが一方的に文書で足りなかったところをしゃべればいいらしい。


時間は録取書作成と併せて、1時間くらいでと。


 


ハイハイ、やってみましょう。


 


で、録取書作成用の原稿を書いた。


 


ふみづき→大臣 口頭陳述録取書 「行政不服審査法は行政の自己統制のためにあるんだよ」


 


 


 


      録取書作成用の口頭陳述概要                     2007.3.18



文書請求から本件処分までの時系列は次のとおりです。


 


5月26日  処分庁に対し情報公開法に基づき「東京電力㈱湯沢発電所水利使用変更許
        可書(昭和33年11月26日新潟県指令)」の開示請求。
6月 5日  情報開示室から「開示請求を取り下げて欲しい」と電話。
6月22日  「文書不存在」として不開示処分。
6月28日  信濃川河川事務所で住民相談会 不開示処分とされたことを報告。
7月 4日  東電がそれまで「ない」としていた正本を市役所に持参→請求人取得。
        まぼろしの許可書が実際に作成された(存在していた)ことを知る。
7月27日  情報開示室に電話して審査請求の方法を聞く。
7月31日  不開示処分に対し、審査請求。
8月 9日  信濃川河川事務所で住民相談会 東電保有の正本を見せる。
8月21日  県庁土木部で面談、東電保有の正本を提供。
9月20日  本件処分 不開示処分撤回し、東電保有の正本を開示。


 


本件許可書は、昭和33年に清津川下流がそれまでより著しい渇水になった原因とされる、既設湯沢発電所と上流施設の直結工事で取水口の増設を変更申請した時作成されたものです。以前、十日町市(旧中里村)が行政間で信濃川河川事務所に開示の要望をしても「許可書はない」という理由で開示されませんでした。また、東電も中里村の開示要望に「ない」と返事をしていました。新潟県も「探したがない」と言い、3者が文書は不存在とし、許可の番号と日付だけが存在する「まぼろしの許可書」となっていました。それでも番号と日付はありますし、旧河川法でも増設の工事には大臣認可が必要でしたから、国には記録があるのでは?と思い、許可書(副本)の開示請求をしたのですが、処分庁は請求を取り下げるよう電話をしてきました。「国で作成したものでない、後日入手していない」ためです。請求は取り下げなかったので、その後「不存在」による不開示処分となりました。ところが、私が新聞投稿(新潟日報「私の視点」欄)で意見投稿したときに文章の中で「許可書の存在しない増設」と書いたことから、東電はそれまでの言い分を撤回し、「許可書はある」と十日町市に正本を提出したのです。そこで初めてこの文書が実際に作成・交付されたことが分かり、契印の上半分が押してある副本が、かつては行政に存在したことを知りました。それで「東電に正本があるのだから、行政に副本があるべき」と不開示に対する審査請求をしました。北陸地整は「取得しておらず」というけれど、これより前のもの・後のものは存在(取得)していますし、この許可書だけがないというのは腑に落ちないからです。副本が存在するなら開示されるべきですし、存在しないならどうして存在しないのか、いつまであったのか、なぜ不存在になったのかを聞きたいと思いました。渇水に苦しみ続ける清津川下流にとって、この許可書は大きな意味を持っているからです。
 審査請求してから「このとおり東電に正本があるので、かつて行政に副本があったはずです」と信濃川河川事務所に正本を見せて提言しました。新潟県にも正本のコピーを提供しました。「不存在」であるとしていた処分庁は、私の審査請求に対し、私が正本を持っていることを知ったうえで、同じ正本を取得し行政文書の条件に当てはまるとして副本の代わりに開示しました。そうすることで審査請求の争点をなくし、請求人の「行政庁に対する不服申立てのみち」を閉ざして行政の説明責任を逃れることを意図したのではないかと思います。また、処分庁は初め「県から取得した」としており、後に「間違いであった」と訂正しています。県から取得したなら、請求人自身が提供した文書の写しを開示手数料を支払わせて請求人に対し開示したことになります。


 


更に、処分庁が開示した正本はA4です。県管理の頃の他の許可書はB4で作成されています。中央に新潟県と名入れされた罫線用紙の規格・契印の大きさからも本件許可書の作成時の大きさはB4サイズであったことが分かります。処分庁はこれまでにも当時の他の文書を開示する際はB4で行っていますが、本件だけはA4に縮小されたものを開示しており不自然です。一見して「どうしてこんなものを行政文書として開示したのだろう・・・」と思いました。処分庁自身が弁明書で述べているとおり「情報公開法の規定に基づいて取得したそのままの形で開示するもの」であるなら、処分庁はA4サイズで取得したことになり、処分庁が言うとおり「東電から取得した」のであれば、東電はB4サイズの正本をA4に縮小して処分庁に提出したことになります。であるなら取得時に、当然に正本のサイズが縮小されていることは分かるので、なぜ縮小したのか正し、もとの大きさで提出するよう求めるはずです。更に東電が十日町市役所に持参した正本はB4であり、河川管理者(処分庁)にわざわざA4に縮小して提出する理由がありません。この文書が東電から処分庁にFAXされたため自動的にA4に縮小受信されたとすれば、余白上端部に受信の日時・送信者・№などが印字されますが、開示された文書にはそのような印字はありません。処分庁が情報公開法の規定に反し、取得したそのままの形ではなく、何らかの理由で取得した文書のサイズを縮小した、或いは、上端の送信者名等を除いてコピーして開示した(改ざんした)可能性があります。この文書の取得の経緯・取得先について、審査庁が担当課(水政課)と情報公開室(総務課)それぞれから別個にいきさつを聞かれ、文書開示が適正に行われたかを調査されることをお願いします。


 


行政不服審査法は不服の申し出があった場合に行政機関が再考することによって、裁判所が判断する前に自らの処分の適正さを問い直し、正しい行政を目指すという制度(行政の自己統制)でもあります。本件のように正本と副本が存在する事例では、行政機関に対し開示請求された文書は当然にして行政機関が保有する副本であり、わざわざ正本を取得して代わりに開示するのはおかしいと思います。(請求の用紙には「東電の保有する正本を開示請求する」とは書かれていません。)仮に、処分庁が交付後に正本を取得したとしても、副本とは別の文書(許可書正本)として取得の経緯を付記して保管するのが正しい文書の取扱いです。また、書面上に上書きがあり訂正印もないことは処分庁自身が認めており、交付から50年が経過するものを十分な検討もなく副本に代えて開示したことは、一般常識に照らして考えても間違った処分であることは明らかです。開示事務において今回のような誤った文書管理の前例をつくることは、情報公開法の運用に悪例を残すことになります。今後も貴省ではこのような方法で開示事務をされるのでしょうか?
処分庁が敢えてこのような処分に至った背景には、一昨年11月30日に東京電力が本件許可書を継承した湯沢発電所の水利権更新を申請し、昨年8月28日に処分庁がその申請審査を終了し決済、県知事及び経済産業省への意見聴取の段階であったため、滞りなく許可手続きを行いたいとの思惑が働いたためではないかと思います。
処分庁自身が今一度この開示が妥当であったかを問い直し、正しい行政を目指す制度の趣旨にたって、瑕疵を認めて正本を開示した処分を撤廃し、副本の開示、副本が不存在であるなら不存在の理由及び不存在の許可書内容を変更許可された経緯を説明することを求めます。


                                     以上                                


 


                         審査請求人  ふみづき





再反論書を書いた

で、せっせと再反論書を書いた。 だいたい、正本副本がある文書開示のケースで、今後もこんなバカバカしい開示方法をされたんじゃ、せっかくの情報公開法がゆがんでしまう。


 


ふみづき→大臣 再反論書 「30年前にあったなら間違った内容を継承しないはずでしょ?」


 


                   再 反 論 書



国土交通大臣
 冬柴 鐡三 様
                                   平成19年 3月 2日
                                   審査請求人 ふみづき



 


平成18年9月20日付けで、北陸地方整備局(以下「処分庁」という)が行った国北整総情第66号「行政文書開示決定通知書」により北陸地方整備局長が行った行政文書開示決定(以下「本件処分」という)に対する行政不服審査法第5条に基づく審査請求(以下「本件審査請求」という)について、処分庁の平成19年2月2日付国北整水第133号「再弁明書」を受けて、次の通り再反論する。


 


第1 再弁明書第1.「2.反論の理由」記載事実認否について


① 「理由1.」について争うと処分庁は言うが、「そのような事情にあることは、開示請求の記載から処分庁は知る由もなく」「また、開示請求対象文書の開示・不開示の決定は、開示請求者の使用目的等の如何にかかわらず行われる」のとおり、開示請求の様式には使用目的を記すにあらず、請求人が開示された文書をどのように利用するかは本件処分の正否には関係しない。請求人は反論の理由として使用目的を言ったものではなく、「反論書 第3.まとめ」にあるとおり、許可書の正本副本の扱い、文書の内容の同一性と文書の特定とは別問題であることについて述べたものである。


・ 本来行政が保管する許可書は正副2通あるうちの副本(許可権者が保管するもの)であること。


・ 文書の名称が同一であることは文書の内容の同一性を判断する上での必要条件ではあっても十分条件ではないこと。


・ 開示された文書と開示請求にかかる文書の内容が同一であるとの保障がないまま行政文書として開示することは不適切であること。
これらの考え方を処分庁が誤認し、情報公開法の解釈・運用を誤って本件処分を行った結果として、請求人の請求目的が果たせなかったことを述べたものである。


 


② 「理由2」について、否認ないし争うと処分庁は述べ、「処分庁は、審査請求人に対し、本件処分により開示した文書を県から取得したとの説明を行った事実はない。」と言う。電話での受け答えには記録が残らず双方にその証拠がない。請求人は行政不服審査法第26条に基づき以下証拠書類(3)を提示する。


(3) 本件処分が行われた9月20日と翌21日に請求人が知人に送信したE-メールの写し


 


この中では、時系列で見ると、20日に処分庁が「県から取得した」ことを認め、「県では保有
していないはず」と請求人は疑義を持っており、翌21日届いた文書を見て開示されたのが東
電保有の正本と知ったことがわかる。請求人がそのことを電話で問い合わせ、同日に取得の経
緯について折り返し処分庁から受けた電話で、県から取得したと言ったのは間違いであった旨
説明された順序がわかる。
また、処分庁は「『県知事印が押印されており極めて原本に近いと判断した』との説明を受けた」について既に弁明書第3.⑦で否認したとするが、この折り返し電話の中で、「知事印が押してあり極めてオリジナルに近いとして、開示妥当、出すべきという結果にした」と説明している。
 
「審査請求人に対して正本の写しを東京電力(株)から取得したのでこれを開示するとまで『事前
に』通知するようなものでないと考える」については、請求人の目的如何に関わらず、正本を請
求文書として開示する事自体が、上記①②で述べたとおり、処分庁の正副文書取扱いの誤認・
文書特定の方法が十分条件に当てはまらない・内容の同一性の保障がないものを開示した点で
不適切である。


 


③ について「証拠書類(1)によると・・・(中略)・・・一連の文書変造を繰り返したことを示
唆するものと思われる。」について不知とするが、処分庁自身が弁明書5⑦において「上書きの跡があり訂正印がないことは当該文書より確認している」と述べている。
「なお、昭和33年11月26日付許可(以下「本件許可」という)の内容を変更した昭和42年7月7日付け許可において、常時使用水量については変更されていない。」(P2の下から13~15行目)につき、請求人は行政不服審査法第26条に基づき以下証拠書類(4)~(5)を添付する。


(4) 東電作成の湯沢発電所発電用水利使用許可申請書(用水発第157号 昭和42年4月3日)の写し


(5) 処分庁作成の水利使用許可(北建専河第2号 昭和42年7月7日)の写し


 


(4)の内容を見ると、2ページ目の取水量等の欄にある変更後・変更前の記載において、申請者は新潟県指令河第167号で許可された内容(常時使用水量3.371m3/s)と異なる数字の記載をしている。また、この申請書には途中のページが欠損している、ページの通し番号が無い不自然な付け足しがある等不備な点がある。


(5) では、「命令書(昭和19年3月16日新潟県指令河第304号)及び指令書(昭和
33年11月26日新潟県指令河第167号)の全部を次のように改正する。」とあるが、既に反論書第2の3.で述べたとおり、本件許可は総水発第134号申請を許可したものであり、周辺文書からも許可時の常時使用水量は3.371 m3/sであったことは明白である。その内容を昭和42年変更許可時に処分庁が主張するように「常時使用水量は変更されていない。」のであれば、その許可書にも3.371 m3/sと記されるはずである。しかし、(5)では2.782 m3/sとなっており、新潟県指令河第167号内容と符合しない。当時、本件許可書が処分庁に存在すれば、当然に本件許可内容と証拠書類(4)との相違が指摘できたはずである。これらのことは、本件許可後に不明瞭な許可内容の変造があり、且つ、昭和42年に本件許可書が処分庁に存在せず、許可内容を確認できないまま曖昧な許可行政が続行されたことを示唆している。


 


④について、上記①②、反論書P3 20~30行目で述べたとおり、正副文書の取扱いの誤認・文書特定の方法が十分条件に当てはまらない・内容の同一性の保障がないものを開示決済した点で処分庁が「争う」とすることは当たわない。


 


⑤について「文書の特定と流水占用料徴収は関係ない」とするが、占用料算定の基となる内容の同一性の保障がない文書を 請求文書として特定し開示することは、処分庁の誤りである。
「そもそも流水占用料は河川管理者が許可した時点で決まるものであり、許可受者のその後の申告等に基づいて決定されるようなものでない」のとおり、占用料は許可の内容として許可書に記載される使用水量を基に県の河川法施行条例により一定の算式を用い算出されるものであり、その多寡は許可書内容の使用水量により決まる。昭和33年の本件許可時においては、湯沢発電所水利使用計画変更許可申請(総水発第134号)どおり常時使用水量3.371m3/sで許可されたことは、反論書で述べたとおり周辺書類からも明らかである。しかし、増設前の2.782m3/sのまま東電が運用したことは、訂正印のない上書きによる内容の変造が原因と考えられ、また、その内容を確認できないまま「変更がない」と処分庁が平成17年まで誤った内容を継承したことは、流水の占用料に転化して県民の損益につながっている。本件処分で占用料算定の基となる内容の同一性の保障が無い文書を請求文書と特定し開示したことは、処分庁が過去と同様の過ちを重ねることになり、これまでの曖昧な許可行政を容認し、請求人の東電が県への占用料支払いを適正に行っているかを調査する妨げとなるものである。よって処分庁が「審査請求人の主張は、流水占用料の徴収手続きの誤解に基づくものである」とする理由が不明であり、どう誤解しているというのか説明されたい。


 


第2.本件許可書の副本の不存在について


①で、処分庁は「このように、昭和42年許可が・・・中略・・・処分庁は本件許可の内容を確認した上で行ったと考えるのが自然である。」(P3下から17~15行目)及び「本件許可書については、昭和42年許可を行った前後においては、処分庁に存在していた可能性があるが」(同下から8~7行目)と、あたかも昭和42年変更許可当時、本件許可書が処分庁に存在し、
「昭和42年許可に係る書類を保存しておけば、本件許可関係書類が特段なくてもその後の許可に係る事務に何ら支障が生じることはないと判断し、本件許可関係書類は保存されなかった可能性がある」「上記規則では、その保存期限は『30年』とされたので、本件許可書は、上記規則が施行された平成13年1月6日には既に保存期限の30年を経過していることから、その時点で当該文書が廃棄されたとしても・・」とその後になって不存在となったように導いているが、その根拠は述べていない。上記第1③で述べたとおり昭和42年当時本件許可書が処分庁に存在していれば、許可の内容の相違は当然指摘できたはずで、「処分庁が本件許可の内容を確認した上で行ったと考えるのが自然である」とは考えられない。
更に請求人は行政不服審査法第26条に基づき以下証拠書類(4)(第1.の3で提示したもの)及び(6)を提示する。


(4) 東電作成の湯沢発電所発電用水利使用許可申請書(用水発第157号 昭和42年4月3日)の写し


(6)処分庁にて調製保管され平成16年に閲覧した水利台帳調書(甲)の写し


 


証拠書類(4)をみると、東電は6.工作物及び土地の占用の欄で、「ダム高さ2.51m」と記載している。また、証拠書類(6)において、処分庁が調製保管していた水利台帳にも同様の記載がある。これは実際の堤高3.030m(昭和50年期間更新許可時の同欄記載)及び大正時代の図面記載堤高10尺(メートル換算3.030m)とは異なっており、昭和42年当時の変更許可がそれまでの許可書を確認して正確に継承されていないことがわかる。処分庁が言うように「このように、昭和42年許可が・・・中略・・・処分庁は本件許可の内容を確認した上で行ったと考えるのが自然である。」(P3下から17~15行目)及び「本件許可書については、昭和42年許可を行った前後においては、処分庁に存在していた可能性がある」(同下から8~7行目)とするなら、これら主要な記載事項に相違があるのはおかしく、当時、本件許可書が既に不存在であり、東電申請書内容のままに十分な審査をせず、不明瞭な許可手続きを行ったと考えるほうが自然である。処分庁が本件許可書が昭和42年当時に存在していたとするなら、その根拠を述べるべきである。なお、「ダム高さ2.51m」について処分庁に問い合わせたところ、「水利台帳の誤記と思われるが、どこから出た数字か分からない」という許可した当事者にあるまじき回答があったことを追記しておく。


 


② について
「その後、当該行政文書を取得した」・・・処分庁が取得した許可書は、本来行政機関が保有する
(県が作成保管した)副本でなく、東電が保有していた正本である。
「情報公開法第1条の趣旨により適正に行われている」・・・文書の内容が同一であるとの保障が
ないにもかかわらず、この点について何ら説明されないことは、情報公開法第1条の趣旨「政
府の有するその諸活動を国民に説明する責務」が全うされたとは言えない。
「文書名等を確認し」・・・文書の名称が同一であることは文書の内容の同一性を判断する上での必要条件ではあっても十分条件ではない。
「開示請求された文書であると特定できた」・・・東電保有の正本は、行政機関が保有する副本との内容の同一性を保障できないため、請求された文書と特定できない。
「開示決定した文書は行政文書として要件をみたしている」・・・開示された文書は、本来行政機関が保有する副本でなく、正本(別の文書)である。行政機関(県)の職員が職務上作成した文書であっても後の変造が認められ、副本との内容の同一性の保障がないことから、行政文書としての要件をみたしているとは言えない。


 


第3.結論について


以上のように、本件処分は適法且つ妥当とは言えない。よって「行政庁の違法又は不当な処
分その他公権力の行使に当たる行為に関し、国民に対して広く行政庁に対する不服申立ての
みちを開くことによって、簡易迅速な手続による国民の権利利益の救済を図るとともに、行
政の適正な運営を確保することを目的とする。」行政不服審査法の趣旨に基づき、請求人は審
査庁に対し、処分庁に本件処分を撤廃させる裁決を求め、あらためて文書不存在の理由、
不存在である許可書内容を変更許可した経緯を説明させることを求める。


                                   


 


                                            以上


 


 


 





E-メールは証拠になるか?

再弁明されたので、こちらも再反論しなくっちゃ・・・


 


E-メールのやり取りは証拠になるのだろうか・・・


北陸地整との電話のやり取りを ほぼ同時通訳なみに知人とメール交換した


記録がパソコンに残っている。これを使えればいいんだけど・・・


 


N弁護士さんに聞いて、付記をつけ証拠書類として整えた。


 


 


E-メールを証拠として提示するにあたっての付記


① 作成者について
これらE-メールは請求人本人が請求人所有のパソコンで作成したものである。(伝聞ではない)
② 内容について
  これらの内容は請求人が関心を持つ事項についてのものである。(意識的に記憶されている)
③ 作成について
これらE-メールは処分庁との電話の内容を走り書きした手元のメモをもとに、直後に作成し、記憶、再現が正確になされている。ただし、電話相手の所属・氏名を確認しなかったため、情報開示室(総務課)と担当課(水政課)からの電話の区別がつかず、どちらの発言であるかは定かでなく、会話相手に取り違えがあることも考えられる。
④ 改ざん等の可能性について
  当然にして、E-メールを受信した側にも同様の記録が残っているもので、本件に提出するに際しての改ざんはない。


これらのことから、E-メール内容の時系列は電話内容と一致しており、一定程度立証事項の説明力を有すると考え提示する。





再弁明書

小正月を過ぎてもなんとも返事がないので、審査庁に電話してみた。


「反論書お送りしたのですけど・・・届いてますか?」


 


そうしたら、再弁明書の写しが送られてきた。


 


北陸地整→大臣 再弁明書 「文書の保存期限は30年だから、なくっても問題ない、


                  ふみづきの請求を棄却してほしい」


 


 


                   再弁明書


                               国北整水第133号


                               平成19年2月2日


 



国土交通大臣
 冬柴 鐡三 殿                      北陸地方整備局長 須野原 豊


 


 平成18年9月28日付けで、審査請求人ふみづき(以下「審査請求人」という。)が提起した審査請求について、平成18年12月1日付けで、同人から反論書が提出されたので、同書面に対して必要な範囲で、次のとおり再弁明する。


 なお、本再弁明書で使用する略称は、特に断りのない限り、平成18年10月31日付け国北整水第102号の弁明書(以下「弁明書」という。)による。


 


第1. 「2.反論の理由」記載事実に対する認否


 


① 「理由1」について、争う。


 審査請求人は、審査請求の段階になって、自分が開示請求した対象は、本件許可書の「正本」ではなく、「副本」である旨主張するが、そのような事情にあることは、開示請求書の記載から処分庁は知る由もなく、処分庁は開示請求書に記載された開示請求する行政文書の名称から、対象文書を特定し、開示決定したものである。


 また、開示請求対象文書の開示・不開示の決定は、開示請求者の使用目的等の如何にかかわらず行われるものであり、その点からも、審査請求人の主張は、情報公開法の解釈・適用を誤った失当なものである。


 


② 「理由2」について、否認ないし争う。


 処分庁は、審査請求人に対し、本件処分より開示した文書(以下「本件開示文書」という。)を県から取得したとの説明を行った事実はない。


 「その時請求人の『県から取得したのですか』との質問」について、職員は『そうです』と返答をした。」等、処分庁から、本件開示文書を県から取得したとの説明を受けたとすることを前提とした審査請求人の主張は、誤りである。


 9月20日電話で行った審査請求人の質問に対する回答は「取得の経緯については後日担当課から説明します。」と発言したのが事実である。


 また、「『県知事印が押印されており極めて原本に近いと判断した』との説明を受けた」については、既に弁明書第3.⑦で否認している。


 「請求人は事前に処分庁が東電から正本を取得し、副本の代わりに開示する決定をしたことを知らされておらず、処分庁から郵送された文書を見て(中略)その折に「行政文書名は同じである」「県知事印が押印されており極めて原本に近いと判断した」旨の説明を受けたものである。よって弁明書⑦において処分庁が請求人記載を否認することは当たわない。」については、上記①でも述べたとおり、審査請求人の本件開示請求の趣旨・目的が審査請求人の主張するような事情にあることは処分庁として知らず、審査請求人に対して、正本の写しを東京電力㈱殻取得したので、これを開示するとまで、「事前に」通知するようなものではないと考える。よって、処分庁は、本件開示請求書の記載から適切に対照文書を特定したものであって、事前説明がないことをもって本件処分が適切さに欠けるとは言えず、審査請求人の主張は失当である。


 


③ 「理由3(2P・下から11行から3P・18行まで)」について


  「証拠書類(1)によると・・・(中略)・・・、これら文書を保有していた東電が許可後に何らかの理由で一連の文書変造を繰り返したことを示唆するものと思われる。」については不知。


 なお、昭和33年11月26日付け許可(以下「本件許可」という。)の内容を変更した昭和42年7月7日付け許可において、常時使用水量については変更されていない。


 また、「このようなことから、(中略)交付後も同一であったとは言えず、処分庁の『請求人が請求した文書と特定できる』との主張は失当である。」については、上記①等及び弁明書第3.⑥(2P・下から3行~)で述べたとおり、審査請求人の主張は失当である。


 


④ 「理由3(3P・20行から30行まで)」について、争う。


  上記①等及び弁明書第3.⑥(2P・下から3行~)で述べたとおり、審査請求人の主張は失当である。


 


⑤ 「理由4」について争う。


  上記④及び弁明書第3⑪(4P・25行)のとおり、文書の特定と流水占用料の徴収は関係ない。なお、審査請求人は、東京電力㈱による本件許可書の改ざんの理由として、常時使用水量を小さくすることにより、流水占用料の徴収額を少なくすることができることをあげるが、そもそも流水占用料は河川管理者が許可した時点で決まるものであり、許可受者のその後の申告等に基づいて決定されるようなものではないことにかんがみれば、審査請求人の主張は、流水占用料の徴収手続きの誤解に基づくものであり、失当である。


 また、本件許可書の副本が不存在であることについては、第2.で述べる。


 


第2. 本件許可書の副本の不存在について


 


 反論書「第2 反論の理由」の1に記載されている「処分庁が昭和42年に本件許可書内容の変更を許可している事実」とは、昭和42年4月3日付け用水発第157号で申請のあった、水圧鉄管の取替え及びこれに伴う常時理論水力の変更申請に関する申請を、昭和42年7月7日付け北建専河許第2号により、北陸地方建設局長(当時)が専決で許可処分していることを指していると思われる(以下「昭和42年許可」という。)。同許可は、昭和19年3月15日付け新潟県指令河第304号による許可及び本件許可の全部を改正したものである。


 このように、昭和42年許可が本件開示請求にかかる本件許可等の全部を改正して行われたものであることにかんがみれば、当然その許可に際して、処分庁は本件許可の内容を確認したうえで行ったと考えるのが自然である。


 しかしながら、現在においては、昭和42年許可の許可書及びその申請書は存するものの、本件許可書の副本については、処分庁に現存する新潟県からの引継目録にも記載がなく、また、処分庁において、再度書庫を探したところでも、発見されなかった。(なお、弁明書だい2.2中、一級河川の指定に伴う事務引継ぎがあったのは「昭和40年度」と記載したが、正しくは「昭和40年3月」及び「昭和46年3月」であったため、訂正する。)


 このようなことにかんがみると、本件許可書については、昭和42年許可を行った前後においては、処分庁に存在していた可能性があるが、この場合において、同許可がなされた後には、どう許可が本件許可等の全部を改正するという形をとったものであることから、昭和42年許可にかかる書類を保存しておけば、本件許可関係書類が特段なくてもその後の許可に係る事務に何ら支障が生じることはないものと判断し、本件許可関係書類は保存されなかった可能性がある。


 また、仮に、本件許可関係書類が保存されていたとしても、地方整備局文書管理規則に照らせば、本件許可書の副本が現時点で不存在であることについては、特段問題はないと考える。すなわち、平成13年1月6日に地方整備局文書管理規則が定められる以前の地方建設局管理規程では、その保存期間は「永年保存」に分類されていたが、上記規則では、その保存期間は「30年」とされたので、本件許可書は、上記規則が施行された平成13年1月6日には既に保存期間の30年を経過していることから、その時点で当該文書が廃棄されたとしても、特段不適切な文書管理を行ったものであるとは言えないと考える。


 


② 本件処分は適法かつ妥当であること


 本件処分は、「行政文書の不存在」を理由として当初、不開示決定したものを、その後、該当行政文書を取得したことから、不開示決定を撤回し、開示決定し、本件開示文書を添付して開示決定通知書を送付したものであり、情報公開法第1条の趣旨により適正に行われている。


 処分庁は、開示請求書の記載内容と本件開示文書の文書名等を確認し、本件処分により開示した文書が開示請求された文書であると特定できたことから開示したものであり、国が保管する本件許可書の副本の文書は、不存在であり、開示決定した文書は行政文書としての要件をみたしていることから、本件処分は適法かつ妥当である。


 


第3. 結論


 


 以上のとおり、本件処分は適法かつ妥当であるから、本件審査請求を棄却されたい。


 


_________________


 


なんだか、開き直りみたいになってきたぞ・・・





反論書を書いた

一ヶ月以内に反論書を送らねば、反論の意思がないということになる。


 


ふみづき→大臣 反論書 「文書名が同じだからって内容も同じとは言えないよ」


 


                反 論 書



国土交通大臣
 冬柴 鐡三 様
                                平成18年12月 1日
                                審査請求人 ふみづき



 平成18年9月20日付けで、北陸地方整備局(以下「処分庁」という)が行った国北整総情第66号「行政文書開示決定通知書」により北陸地方整備局長が行った行政文書開示決定(以下「本件処分」という)に対する行政不服審査法第5条に基づく審査請求(以下「本件審査請求」という)について、処分庁の平成18年11月6日付国北整水第102号「弁明書」を受けて、次の通り反論する。


 


第1 反論の趣旨



本件処分を撤廃させる裁決を求める。また、先に10月18日付け裁決書(国河政第298号)において国土交通大臣が却下とした、請求人が提起した不開示決定に対する審査請求(平成18年7月31日付)につき、あらためて文書不存在の理由並びに不存在である許可書内容を変更許可した経緯を処分庁に説明させることを求める。


 


第2 反論の理由



1.処分庁は弁明書第3⑥において東京電力㈱(以下「東電」という)から取得した許可書の写しを開示した理由として「本許可書の写しの文書は、審査請求人が開示請求書により開示請求された文書と同一のものの写しであることが、文書名、許可権者、許可受者等の内容から特定できる」としている。しかし正副2通ある許可書において文書名、許可権者、許可受者が同じであることは当然であり、このことを以って東電が保有していた正本の許可条項等内容と本来許可権者が保有する副本内容が許可後も同一であるとは特定できない。請求人が開示請求した文書は、正副2通ある許可書のうち副本(本来許可権者が保有するもの)である。このことは、9月27日処分庁情報公開室職員との面談において説明した通り、許可交付においては正本副本を重ね書面上部に割印をし、契字上半分が残るものを許可権者が、下半分が残るものを許可受者がそれぞれ保有するもので、双方を並べ置いてその内容に変造等が加えられていないことを確認し始めて許可時と後の内容の同一性を証明できるものである。新たに取得した正本を文書名、許可権者、許可受者が同じであることを理由に副本と内容が同一であるか確認ができないまま、副本の代わりに開示した処分庁の行為は適切であったと言えない。
 当初請求人は、東電が保有していた許可書正本内容について疑義があるため、その副本との照合を目的に処分庁に開示請求を行ったものである。その結果、処分庁は副本が不存在であるという理由で不開示決定を行った。しかし、処分庁が昭和42年に本件許可書内容の変更を許可している事実から、引き継がれず不存在である文書内容を変更できるとは考えられず、その存在について7月31日に審査請求したものである。それらに対し明確な説明を行わず、東電が保有していた正本を新たに取得して情報公開法第2条第2項に当てはめ、「行政機関の職員が職務上取得した文書」であって「当該行政機関の職員が組織的に用いるもの」として「当該行政機関が保有しているもの」と行政文書の要件を満たしているとし、内容の同一が確認できない文書を副本の代わりに開示したことは、処分庁が情報公開法の解釈、適用を誤っているものである。なお、本件処分に先立ち、東電から取得した文書を行政文書として開示するに至った処分庁の判断についてどのように行われたものか決済書類を開示請求したところ、存在したのは開示決定の起案文書のみであり、正本を副本の代わりに開示することの是非について検討がなされた記載資料はなかった。


 


2.⑦について本件処分の経過は、次の通りである。
請求人は平成18年9月20日に処分庁からの電話で、「不存在を理由に不開示処分としたが、やはり文書を取得したので開示することにした」との連絡を受けた。その時請求人の「県から取得したのですか」との質問に職員は「そうです」と返答をした。しかし、翌21日に処分庁から郵送されてきた文書は東電が保有していたものの写しであったことから、電話で問い合わせたところ「県からでなく東電から取得したもの」との訂正説明を受けた。請求人は事前に処分庁が東電から正本を取得し副本の代わりに開示する決定をしたことを知らされておらず、処分庁から郵送された文書を見て初めてそれが東電の保有していた正本の写しであることを知ったもので、その折に「行政文書名は同じである」「県知事印が押印されており極めて原本に近いと判断した」旨の説明を受けたものである。よって、弁明書⑦において処分庁が請求人記載を否認することは当たわない。


 


3.⑦について処分庁が「不知」とした部分につき、請求人は行政不服審査法第26条に基づき以下証拠書類(1)~(2)を添付する。


 


(1) 東電が作成保有した湯沢発電所水利使用計画変更許可申請(総水発第134号)の写し



(2) 新潟県農地部が作成し、十日町市(旧中里村)の中里村土地改良区が保有した「湯沢発電所発電水利使用変更について」(昭和34年1月27日付農計第120号)の写し


 


証拠書類(1)によると、東電は総水発第134号において取水口の新設に伴い常時使用水量について従前の2.782m3/sから3.371m3/sに変更する申請をしている。
また証拠書類(2)によると、許可権者であった新潟県が許可日から1ヵ月後に下流水利権者に照会した文書においても、総水発第134号内容である常時使用水量3.371m3/sでの承諾を求めている。これらのことから、許可時の常時使用水量は総水発第134号の申請どおり3.371m3/sであったことは明らかである。しかし、許可後東電正本を基にその後の更新時に申請し許可された常時使用水量は、3.371m3/sでなく2.782m3/sとなっている。この数値は当時の実近10年間流況によらずに、継続した水利権の性質や慣例上、発電所開始当初の使用数量(100立方尺)を従前のまま更新されたものである。このことは、何らかの理由で正本に許可後不明瞭な内容改ざんがあったことを示しており、正副2通の内容が許可後も同一であったとは言いきれない。なお、請求人は処分庁及び新潟県に対し、東電が上書きした申請書番号第68号の開示請求を行ったが、双方とも不存在を理由に不開示としたため第68号が実際に存在したのか否か、またその内容は不明である。更に、証拠書類(1)の東電が保有していた総水発第134号の申請月日を見ても不自然な上書きと思われる痕跡があり、申請日が許可書に記載されている日付けの一ヶ月後となっており辻褄が合わない。これら文書を保有していた東電が許可後に何らかの理由で一連の文書変造を繰り返したことを示唆するものと思われる。
 このようなことから、請求人が請求した新潟県指令河第167号の副本と東電が保有していた正本の許可条件等の内容が交付後も同一であったとは言えず、処分庁の「請求人が請求した文書と特定できる」との主張は失当である。


 


3.⑧についても処分庁が「不知」とした部分は、前項⑦で述べたとおり、東電の保有する文書の信頼性は低いため、副本が存在せず内容が同一である確認ができないまま、副本の代わりに東電保有の正本を開示することは適切では無い。正副2通が存在する本件では、許可受者が保有する正本を処分庁が後に取得した場合、内容の同一が確認できないのであるなら取得経緯・取得月日とともにその旨を付して副本とは別の文書(許可書正本)として保管し、開示の請求があった場合には同一文書として特定できないことを先に請求人に説明し了解の上で、情報公開法の規定に基づいて取得したそのままの形で開示するべきである。本件のように書面上に上書き等不確かな点があり交付後50年近くを経て取得した場合は、特に慎重な取扱いが必要である。処分庁がこれらの作業を踏まずに現存する正本を請求文書として「特定できる」と開示することは、意図しないうちにその内容を是認して開示したことになる。


 


4.⑩について、処分庁は「文書の特定と流水占用料の徴収とは関係が無い」としているが、正副揃えないと内容確認ができないままに、文書名、許可権者、許可受者が同じであることを理由に正本を請求文書と特定し、副本に代えて開示することは、請求人の県徴収金が正しく納付されているか(流水占用料が正しく納められているか)を確認する権利を損なうものである。これは行政文書の開示によって政府の諸活動を国民に説明する責務を全うするという情報公開法の本来の目的から逸脱する行為であり、仮に行政において永年保存文書である副本が不存在であるとするなら、その理由並びに不存在である許可書内容を変更許可した経緯を国民に説明することこそが処分庁の責務である。平成17年まで本件内容を継続した湯沢発電所の流水占用料は、常時使用水量2.782m3/sを基に計算されており、3.371m3/sで計算された場合との差額は累積で約8,000万円の県収入差損になる。これは県条例の定めの問題でなく、許可条件(常時使用水量)の問題であり、副本不存在の説明及び不存在の許可内容を変更許可した経緯の説明は処分庁の逃れ得ない責任である。よって正本を副本と同一と特定し代わりに開示した本件処分は、流水占用料徴収確認の妨げとなっており関係が無いとは言えない。


⑪については、上記2、3で述べたとおり、取得の経路説明・文書の取扱いが適切に行われたとは言えない。


 


第3. まとめ



 1 開示された文書と開示請求に係る文書とは同一性の保障がない



(1) 審査請求人が開示請求をした文書は、許可権者が作成し、保有しているはずの許可書副本である。



(2) ア これに対し、今回開示された許可書は、東京電力が保有していた許可書正本である(争 


     いがない)。
   イ 処分庁は、開示した文書をもって「開示請求された文書と特定できる」とする(弁明書第3


     ⑥)。
     その上で、開示された文書が開示請求によって特定された文書と同一とはいえないとい 


     う請求人の主張に対し、処分庁は、(「否認」ではなく)「争う」と認否し、その理由として


     開示された文書が「開示請求された文書と特定できる」こと等を挙げる。
   ウ しかし、文書の特定の問題と、文書の内容の同一性の問題とは、別の問題であり、両者


     を関連づけて論ずる処分庁の主張は不合理である。
     処分庁は、開示された文書を開示請求に係る文書と特定した理由として、「文書名、許


     可権者、許可受者等の内容」を挙げ、これらの事項は文書の特定のための判断要素とな


     りうるが、これらの事項が同一であることは、文書の内容の同一性を判断する上での必


     要条件ではあっても、十分条件ではない。
   エ 開示された文書において、申請書番号について上書きの跡があり訂正印がないことは、


     処分庁も認めている(弁明書第3⑦14行目)。
     また、処分庁は、開示された文書について変造の事実があるとの審査請求人の主張に 


     対し、「不知」との認否を行い、その理由として「処分庁に本件許可書の副本は不存在の


     ため、(変造の事実があったかどうか)確認できない」とする。
     処分庁の主張は、開示された文書につき、変造を疑わせる事実の存することを認め、変 


     造があったかどうか確認できないとしながら、開示された文書は許可権者が作成した文


     書と内容の同一性を欠くとする請求人の主張は争うというもので、それ自体矛盾してい


     る。


(3)  したがって、処分庁が行った文書開示は、開示された文書と開示請求にかかる文書の内容が同一であるとの保障がないにもかかわらず、この点について何ら説明されないままなされた点で、不当である。
処分庁は、開示された文書と開示請求に係る文書とが内容的に同一であると主張するのであれば、少なくとも


① 申請書番号の上書きについて、誰が、いつ上書きしたのか


② 副本が不存在である理由(もともと作成されなかったのか、後に紛失したのか。紛失したとし


  て、その時期、特に本件許可書内容が変更許可された昭和42年当時、複本は存在したの


  か、及び紛失した理由)について説明すべきである。


 


 2 よって、請求人は審査庁に対し、処分庁に本件処分を撤廃させる裁決を求め、あらためて文書不存在の理由、不存在である許可書内容を変更許可した経緯を処分庁に説明させることを求める。なお、口頭での意見陳述を求める。またその際に補佐人の同席を求めることもある。



第4. 本件に代表される許可行政への参考意見



なお余談であるが、東電湯沢発電所水利権においては、許可受者による下流住民の承諾を得ない増設、無許可の施設改築、超過取水、水利使用規則の不履行など不届きな行為、また、許可権者・河川管理者の曖昧な審査、保存すべき文書の不存在、河川台帳の調製保管ができていないこと等ずさんな許可行政が原因となり、減水区間住民が容認し難い渇水に苦しみ発展を阻害され、河川環境に悪影響が及んだことは否めない事実である。また、取水後流域を変えて導水し、他の河川に放流する湯沢発電所の水利使用は、両流域間の不均衡を生み、同じ県土の県民間にあってはならない感情問題を起こす原因となっており、現在行われている清津川・魚野川流域水環境検討協議会を傍聴する県民の間で、許可行政のあり方を問い直す世論が起こっている。
これらについては本件審査請求とは直接関係しないが参考までに記し、別のステージで争うこととする。



                                                以上


 


_____________________


 


反論はともかく、ホントは最後の第4の参考意見を言いたかったのか?という感じ・・・


ま、いいか・・・


(アドバイス下さったN弁護士さん、有難うございました)


 





よ~く 考えたら・・・

弁明書を読みながら、時系列によ~く考えたら・・・


 


ひょっとして、私は私自身が県に提供した正本のコピーを


北陸地整に開示されちゃったのではないか?


 


しかも、開示手数料 ¥300払って。


 


7月に緑化推進委員の会議があって、県庁に行った時、土木部によって


東電が持って来た許可書正本コピーを見せて説明し、おいてきた。


 


北陸地整に「県から取得したものですか?」と聞いたら、初めに職員は「そうです」と


答えた。実際、県から取得したなら、それは私が提供したもの。


 


開示されたA4版のコピーはそれをFAXしたもの?


その証拠に 端っこの 日付・送信者・№の印字されるミミの部分が


不自然に切れている。送信されて自動的にA4に縮小され、印字を


他の紙を重ねて消したらこうなるという紙っぺらなのだ。


 


弁明書どおり東電から取得したなら、当然受け取る時、A4に縮小されていれば


「なぜ縮小したのか」と聞くだろう。


そもそも市役所に持って来たのはもとサイズのB4だから、それを東電が


わざわざ縮小して国に提出するはずはない。


 


どうしてこんな珍奇なもの行政文書として私に送ってきたんだろう・・・


「うるさいふみづきにはこれでも送って黙らせておけ」ってこと?





審査請求その2に対する弁明書

11月に入って、弁明書の写しが送られてきた。


 


北陸地整→大臣 弁明書 「開示した許可書は行政文書の条件を満たしてる、ふみづきの請求を              


                 棄却してほしい」


 


 


              弁明書


                               国北整水第102号


                               平成18年10月31日


 


国土交通大臣


冬柴 鐡三 殿


                          北陸地方整備局長 須野原 豊


 


 平成18年9月28日付けで、審査請求人ふみづき(以下「審査請求人」という。)が提起した、平成18年9月20日付け国北整総情第66号「行政文書開示決定通知書」により北陸地方整備局長が行った行政文書開示決定(以下「本件処分」という。)に対する行政不服審査法(昭和37年法律第160号)第5条に基づく審査請求(以下「本件審査請求」という。)について、次のとおり弁明する。


 


第1. 弁明の趣旨


   「本件審査請求を棄却する。」との裁決を求める。


 


第2. 本件処分の経緯


 


 1 平成18年5月26日付で、審査請求人から「東京電力㈱湯沢発電所水利使用計画変更許可書 河第167号 昭和33年11月26日新潟県指令(以下「本件許可書」という。)」の行政文書開示を求め、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法律第42号。以下「情報公開法」という。)第3条に基づき、開示請求がなされた。


 


 2 本件許可書は、新潟県知事が作成・交付したものであるところ、昭和40年度に「一級河川の指定に伴う事務引継ぎ」が国と新潟県との間でなされたが、理由は不明であるが、その引継目録に本件許可書にかかる記載がなく、北陸地方整備局(以下「整備局」という。)に本件許可書の副本が存在しなかった。


 なお、引継目録未記載であっても引継がなされた可能性があるため、整備局及び信濃川河川事務所(以下「事務所」という。)の執務室及び倉庫を探したが、本件許可書の副本は発見できなかった。さらに、念のため、新潟県に対して、本件許可書の副本の引継の有無、本件許可書の副本の存否を問い合わせたが、新潟県から本件許可書の副本の引継がなわれたとの事実は確認できず、また、新潟県に老いても本件許可書の副本は不存在である旨の回答であった。


 


 そのため、平成18年6月22日付け国北整総情第28号により、「開示請求に係る行政文書は、北陸地方整備局では作成しておらず、又、新潟県から取得しておらず不存在であるため。」との理由を付し、開示請求に対して不開示決定を行った。


 


 3 平成18年6月28日、事務所において、審査請求人らとの行政相談の席上、審査請求人から「不開示の通知をもらった」との発言があったことも踏まえ、事務所から東京電力㈱に本件許可書の話をしたところ、平成18年7月1日、同社が本件許可書の写しの文書を持参し、これを受領したことから、開示請求の対象となる文書を取得した。


 


 4 平成18年9月20日付け国北整総情第66号により、「平成18年6月22日付け国北整総情第28号で不開示決定通知を発出した時点では、開示請求文書は不存在であったが、その後、取得したため開示に至ったものである。」との理由を付し、不開示決定を撤回し、上記3のとおり取得した文書を開示する本件処分を行い、翌日の9月21日に審査請求人に電話連絡で、その経緯等を説明した。


 


 5 しかし、審査請求人は「請求文書と同一ではない文書の開示をもって、請求人の平成18年5月26日付け行政文書開示請求及び平成18年7月31日付け審査請求に対し、行政機関が適切な説明責任を果たしたとは言えない」として、本件処分について、本件審査請求を行った。


 


第3. 「4.審査請求の趣旨及び理由」記載事実に対する認否


 ① 「理由(1)」については、認める。


 ② 「理由(2)」については、認める。


 ③ 「理由(3)」については、認める。


 ④ 「理由(4)」については、認める。


 ⑤ 「理由(1)」については、認める。


 ⑥ 「理由(6)第一に、」について、「処分庁が先に『不開示とした理由』として『新潟県から取得   


    しておらず不存在であるため』を上げているとおり、この文書を作成したのは新潟県であ  


    り、東京電力㈱ではない。作成者ではない東京電力が保有しているものを新たに取得


    し、」については認め、その余については、否認する。


     その理由として、本件許可書の写しの文書は、審査請求人が開示請求書により開示請  


    求された文書と同一のものの写しであることが、文書名、許可権者、許可受者等の内容か


    ら特定できるものである。


     また、その文書は情報公開法第2条第2項により、「行政機関の職員が職務上取得した 


    文書」であって「当該行政機関の職員が組織的に用いるもの」として「当該行政機関が保 


    有しているもの」であり、同項に定める行政文書としての要件を満たしている。


     これらのことから、同文書を、開示請求のあった行政文書として判断し、開示したもので


    ある。


 


 ⑦「理由(6)第二に、」について、


  審査請求書(6)第二にある「県知事印が押印されており極めて原本に近いと判断したので開


  示するのが妥当」との説明を受けた(9月21日)。」の記載については否認する。


   その理由として、9月21日に電話で行った説明は、審査請求人の「私が欲しいものではない


  文書が開示された。」という発言に対し、当方の説明は「行政文書名は同じである。」と発言し


  たのが事実である。


   「しかし、本許可は昭和33年11月26日付で県知事印が押印された時点では、申請書番号『総水発134号』内容で許可されたものである。その証として・・(中略)・・照会を行っている。このことから、県知事印が押印された昭和33年11月26日時点での申請書番号は「総水発134号」であったことは明白である。」については不知であり、「だが、処分庁が新たに東京電力から取得した文書は申請書番号が上書きされ『総水発68号』となっている。また、手書きで上書きされた申請書番号の部分に新潟県の訂正印が見られず、」は、番号については特定できないが、上書きの跡があり訂正印がないことは、当該文書より確認しているが、「新潟県が許可書の訂正をして発行したものではなく、東京電力が発行後(知事印押印後)変造したものである。」については、不知。


 これら不知である理由として、「第2. 本件処分の経緯」で述べたとおり、本件許可書は新潟県知事が作成・交付したものであるところ、昭和40年度に「一級河川の指定に伴う事務引継ぎ」が国と新潟県との間でなされたが、理由は不明であるが、その引継目録に本件許可書にかかる記載がされておらず、処分庁に本件許可書の副本は不存在のため、確認できない。


「よって、処分庁が開示した文書は、請求人が請求した『東京電力㈱湯沢発電所水利使用変更許可書(昭和33年11月26日新潟県指令)』とは、内容が異なる別物であり、開示請求によって特定された文書と同一とは言えない。」については、争う。


 その理由として、「第2.3」及び第3.⑥のとおり、行政文書として要件を満たし、開示請求された文書と特定できるものである。


 


⑧ 「理由(6)第三に、」について、


 「刑法155条(公文書偽造等)の2において、公務所又は、公務員が押印し又は署名した文書又は図面を変造する行為は、禁じられているが、」については、認める。


 「東京電力が保有していた文書が、これに抵触すると考えられる。」については前述⑦のとおり、不知である。


 「このような文書を行政文書として扱い、国民に開示することは、処分庁も文書変造及び偽造公文書行使を幇助することになる」については、否認する。


 行政機関はその保有する文書を情報公開法の規定に基づいて、そのままの形で開示する義務を負っているものであり、審査請求人の主張は、情報公開法の解釈、適用を誤っているものである。


 


⑨ 「理由(7)この処分により生じる不都合 第一に、」について、「現在更新申請が出されている」事実は認めるが、その余については、不知。


 その理由として、繰り返し述べているように、国が保管する本件許可書の副本の文書は存在しないため、「許可書発行時の内容と異なる東京電力から取得された文書」の確認はできない。


 


⑩ 「理由(7)この処分により生じる不都合 第二に、」については、不知。


 文書の特定と流水の占用料の徴収とは、関係がない。


 なお、流水占用料は、県条例に定めがあり、本件についても、現新潟県河川流水占用料等徴収条例(H11)によれば、河川法第23条の許可を受けたものが、常時使用水量、常時理論水力により算出された額を納めることとしている。


 


⑪ 「理由(8)以上のように、」については、争う。


 その理由として、前述のとおり開示した文書は、行政文書としての要件を満たし、開示請求に記載されている文書を入手したままの状態で開示した。


 また、その際、その入手経路等についても審査請求人に対し、説明している。


 これらのことは、「政府の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにするとともに、国民の的確な理解と批判の下にある構成で民主的な行政の推進に資する」ものである。


 よって、請求人の理由は、失当である。


 


第4.本件審査請求に対する意見


 本件開示決定は「行政文書の不存在」を理由として当初、不開示決定したものを、その後、該当行政文書を取得したことから、不開示決定を撤回し、開示決定し、開示文書を添付して開示決定通知書を送付したものであり、情報公開法第1条の趣旨により適正に行われている。


 国が保有する本件許可書の副本の文書は、不存在であるため、新たな文書の開示の見込みもないこと、先に開示決定された文書は行政文書としての要件を満たしていることから、本件審査請求を棄却されたい。


 


___________


 


ふ~む・・・一生懸命言い訳しとるなぁ・・・要するに行政文書の要件を満たしてるからいいじゃないかということか・・・


 





審査請求その1に対する裁決

平成18年10月18日 大臣→私 裁決書


 


10月になって審査請求その1 に対する裁決書が届いた。


 


                                      国河政第298号


 


                      裁決書


 


                                  審査請求人 ふみづき


 


 平成18年7月31日付けで提起された審査請求(以下「本件審査請求」という。)について、行政不服審査法(昭和37年法律第160号)第40条第1項の規定に基づき、次のとおり裁決する。


 


                     主文


 


本件審査請求を却下する。


 


                     理由


 


第1 請求の趣旨及び理由


 1 請求の趣旨


  本件審査請求は、審査請求人(以下「請求人」という。)が、国土交通省北陸地方整備局長(以下「処分庁」という。)に対して、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法第42号。以下「情報公開法」という。)第3条の規定に基づき、「東京電力(株)湯沢発電所水利使用変更許可書(昭和33年11月26日新潟県指令河第167号)」(以下「本件対象文書」という。)について開示請求を行ったところ、処分庁が、平成18年6月22日付け国北整総情第28号により、不存在を理由として不開示決定(以下「原処分」という。)を行ったため、これを取り消し、その開示を求めるというものである。


 


 2 請求の理由


  請求人の主張する請求の理由は、おおむね以下のとおりである。


(1)以下のことから原処分には理由がない。


 ① 「不開示とした理由」として「行政文書の不存在」をあげているが、旧河川法(明治29年法律第71号、河川法施行法(昭和三十九年法律第168号)第1条により廃止)の河川行政監督令(大正15年勅令第290号、河川法施行令(昭和40年政令第14号)附則第2条により廃止)第3条3号ロにおいて、「堰堤、水門其ノ他流水ヲ停滞セシメ若ハ引用シ又ハ河川ニ注水スル為ニ施設スル工作物ノ新築、改築又ハ除去ニシテ治水上又ハ利水上著シキ影響ヲ及ボスノ処アルモノ」の変更については「建設大臣ノ認可ヲ受クルコトヲ要ス」とされている。取水口の増設申請に対し旧法において大臣認可を得ず、また新潟県が許可書を作成しなかったことは考えられず、現に許可の年月日・号名(昭和33年11月26日 新潟県指令河第167号)の記録が処分庁に存在する。


 


 ② 昭和42年7月7日(北建専河第2号)別記 水利使用規則 北建専河(許)第2号において、建設大臣が、本許可書(昭和33年11月26日 新潟県指令河第167号)内容を改正し、変更許可している。このことはこの時点で本許可書が処分庁に存在したことを示している。(不存在である許可書内容を改正できるとは考えられない) にも係らず、「取得しておらず不存在」という理由で、不開示が認められるべきではない。


 


 ③ 利水目的の申請・許可は、半永久的な水利使用を前提にしているため、施設変更した初年度の許可内容が、現在まで引き継がれることとなる。継続している権利の性格からも、水利権の許可書は永年保存文書であり、処分庁が作成してもしなくても、保管については公費を使った処分庁の業務であることに何ら変わりはない。
また、行政機関の保有する情報の公開に関する法律でも、第三十七条(行政文書の管理) 「行政機関の長は、この法律の適正かつ円滑な運用に資するため、行政文書を適正に管理するものとする。」とあるとおり、保管は処分庁の責務である。この文書だけを取得していないのであれば、早急に取得し保管されなければならない。仮に紛失したものであるなら、その理由を正し、紛失した省庁に説明責任が生じる。


 ④ 許可を受けた東京電力(株)が本許可書を保有していることから、新潟県がこの許可書を作成し交付したことは事実である。しかるに、なぜ処分庁が許可書を取得せず「不存在」とするのか、明確な理由の説明がない。


 


(2)これら理由の無い処分により生じる不都合は以下のとおりである。



 ① 現在更新申請が出されている当該発電所水利権について、正当なる行政手続きを踏んで許可・継承された権利であるかを国民が検証しようとしても、本許可書の開示が認められなければ検証できない。


 


 ② 河川法第三十二条の規定に基づき都道府県知事が徴収できる流水占用料等については、平成17年12月31日までは本許可書内容の更新による占用料が新潟県に納付(公文書行使)されていた。その額が適正であるかを国民が検証しようとしても、算出に用いられる常時使用水量決定の根拠になっている本許可書の開示が認められないと検証できない。


 


(3)以上のように、本処分は、行政機関の保有する情報の公開に関する法律第1条で目的として定める「政府の有するその諸活動を国民に説明する責務」を果たさないものであり、「国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進」に反している。
これらのことから、審査請求人は、行政不服審査法第一章第一条の「簡易迅速な手続による国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保することを目的とする。」主旨に沿って、当該処分について実近上級省庁の審査を求めるものである。


 


第2 認定事実及び判断


 


1 認定事実


(1) 請求人は、処分庁に対して、平成18年5月26日付で、情報公開法第3条の規定に基づき、本件対象文書の開示請求を行った。


 


(2) 処分庁は、請求人に対して、平成18年6月22日付け国北整総情第28号により、情報公開法第9条第2項の規定に基づき、不存在を理由として原処分を行った。


 


(3) 請求人は、原処分を不服とし、平成18年7月31日付けで国土交通大臣(以下「審査庁」という。)に対して、本件審査請求を提起した


 


(4) 処分庁は、請求人に対して、平成18年9月20日付け国北整総情第66号により、原処分を撤回し、情報公開法第9条第1項の規定に基づき、本件対象文書を開示するとの決定を行った。


 


(5) 処分庁は、審査庁に対して、平成18年10月4日付け国北整総情第73号により、上記(4)のとおり、原処分を撤回し、本件対象文書を開示するとの決定を行った旨報告した。


 


 


2 判断


 


 上記1(4)の認定事実のとおり、原処分は撤回され、本件対象文書を開示するとの決定がなされている事実が認められる。


 したがって、原処分が撤回されたことにより、原処分の効力は消滅し、もはや請求人には本件審査請求によって原処分を取り消し、本件対象文書の開示を求める法律上の利益はないといわざるを得ない。


 また、上記第1の2において請求人が種々主張する点についても、いずれも上記判断を左右するものではない。


 よって、本件審査請求は、不適法なものとして、却下を免れない。


 


第3 結論


 


 以上のとおり、原処分の効力はすでに消滅しており、本件審査請求は不適法であるから、主文のとおり裁決する。


 


                      平成18年10月18日


 


                        国土交通大臣   冬柴 鐡三


 


 


・・・・要するに許可書は開示したから文句を言う理由はなくなっただろうということ・・・


開示されたのは請求した文書じゃないから撤回しろと、既に審査請求書その2を出したよ。


 





審査請求その2

行政不服審査法を調べていたら、折り返し電話。


 


職員「開示処分にも法的に不服申し立てできます」と妙に嬉しそうな声で・・・。


 


電話口の双方で法律を学んでる状態。向こうは法の忠誠を宣言して公務員やってんだけど。



このまま、不服言わないと、東電保有の許可書がオリジナルになっちゃうので、文句言わせてもらいます。だいたい、東電の書き換えたものをオリジナルと認める権限が誰にあるんや?本気モードのスイッチが入ってしまった。


 


というわけで、審査請求書その2を書いた。


 


平成18年9月28日 私→大臣 審査請求 


 


                審査請求書
 
国土交通大臣 冬柴 鉄三 様
                                 審査請求人 ふみづき
 
1.審査請求人の住所、氏名、年齢
氏名 ふみづき
住所 ○○県○○市 
年齢 ○○歳
 
2.審査請求に係る処分
平成18年9月20日に北陸地方整備局(以下処分庁という)が行った行政文書開示決定(国北整総情第66号)
 
3.処分のあったことを知った日
 平成18年9月21日
 
4. 審査請求の趣旨及び理由
趣旨 
前2項記載の処分につき、上級省庁の審査を求める。
 
理由
(1)審査請求人は平成18年5月26日付で、処分庁に対し情報公開法に基づき「東京電力㈱湯沢発電所水利使用変更許可書(昭和33年11月26日新潟県指令)」の開示請求を行った。
 
(2)処分庁は平成18年6月22日付で「東京電力㈱湯沢発電所水利使用変更許可書(昭和33年11月26日新潟県指令)」を不開示とする処分を行った。(国北整総情第28号)
 
(3)不開示処分の理由として以下の記載があった。
開示請求に係る行政文書は、北陸地方整備局では作成しておらず、又、新潟県から取得しておらず不存在であるため。
 
(4)その後処分庁は9月20日付で、国北整総情第28号を撤回し、開示する処分をした。(国北整総情第66号)


 


(5)本件処分を撤回する理由として以下の記載があった。
 平成18年6月22日付け国北整総情第28号で不開示決定通知を発出した時点では、開示請求文書は不存在であったが、その後、取得したため開示に至ったものである。
 
(6)しかし、以下のことから本件処分は不当である。
第一に、処分庁が先に「不開示とした理由」として「新潟県から取得しておらず不存在であるため」を上げているとおり、この文書を作成したのは新潟県であり、東京電力㈱ではない。作成者ではない東京電力が保有しているものを新たに取得し、作成者(新潟県)から取得したものと同等に扱い、行政文書として開示する理由が処分庁に認められない。本来、行政文書(情報公開法総則二条2の「当該行政機関が保有しているもの」)は、正副2通ある許可書のうち作成者のもの(新潟県から取得されたもの)である。
 
第二に、処分庁が国北整総情第66号において開示決定した東京電力から取得された文書について、請求人は開示に至った理由として、「県知事印が押印されており極めて原本に近いと判断したので開示するのが妥当」との説明を受けた(9月21日)。
しかし、本許可は昭和33年11月26日付けで県知事印が押印された時点では、申請書番号「総水発第134号」内容で許可されたものである。その証として、新潟県は昭和34年1月27日付農計第120号で農地部長印のある「湯沢発電所発電水利使用変更について」という文書において、下流水利権者に申請書番号「総水発第134号」内容での照会をおこなっている。このことから県知事印が押印された昭和33年11月26日時点での申請書番号は「総水発第134号」であったことは明白である。
 だが、処分庁が新たに東京電力から取得した文書は申請書番号が上書きされ「総水発第68号」となっている。また、手書きで上書きされた申請書番号の部分に新潟県の訂正印が見られず、新潟県が許可書の訂正をして発行したものではなく、東京電力が発行後(知事印押印後)変造したものである。よって処分庁が開示した文書は、請求人が請求した「東京電力㈱湯沢発電所水利使用変更許可書(昭和33年11月26日新潟県指令)」とは内容が異なる別物であり、開示請求によって特定された文書と同一とは言えない。


第三に、刑法第155条(公文書偽造等)の2において、公務所又は、公務員が押印し又は署名した文書又は図画を変造する行為は、禁じられているが、東京電力が保有していた文書はこれに抵触すると考えられる。このような文書を行政文書として扱い、国民に開示することは、処分庁も公文書変造及び偽造公文書行使を幇助することになる。


 


(7)この処分により生じる不都合
第一に、現在更新申請が出されている当該発電所水利権について、正当なる行政手続きを踏んで許可・継承された権利であるかを国民が検証しようとしても、許可書発行時の内容と異なる東京電力から取得された文書を開示されても検証できない。
 
第二に、河川法第三十二条の規定に基づき都道府県知事が徴収できる流水占用料等については、平成17年12月31日までは、県知事印が押印された時点の「総水発第134号」内容とは異なる東京電力が変造したと思われる内容の更新による占用料が新潟県に納付されていた。この相違による県収入徴収損が実損として生じていると考えられるが、それを国民が検証したくとも、許可書発行時の内容と異なる東京電力から取得された文書を開示されても検証ができない。
 
(8)以上のように、請求文書と同一ではない文書の開示をもって、請求人の平成18年5月26日付行政文書開示請求及び平成18年7月31日付審査請求に対し、行政機関が適切に説明責任を果したとは言えない。よって本処分は、行政機関の保有する情報の公開に関する法律第1条で目的として定める「政府の有するその諸活動を国民に説明する責務」を果たさないものであり、「国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進」に反している。
これらのことから、審査請求人は、行政不服審査法第一章第一条の「簡易迅速な手続による国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保することを目的とする。」主旨に沿って、当該処分について実近上級省庁の審査を求めるものである。
 
 
5. 処分庁の教示の有無及びその内容
教示は無かった。 
 
6. 審査請求の年月日
平成18年 9月 28日
 
  
以上


 





つまりこういうこと

引き続き電話があった。


 


職員「地整(水政課)としては、東電の保有していたものを許可書として開示しました。これによっ   


   て、請求されていた文書はすべて開示したので審査請求の争点が無くなりました。


   ふみづきさんが請求を取り下げるか、取り下げなくても本庁で棄却の扱いとなります。つま  


   り、不服申し立ての対象ではなくなります。」


 


ふみづき「開示された文書は私が請求したものでないので、今回の開示処分に対し、新たに審査 


     請求することになるのですか?」


 


職員「・・・・(長い沈黙)」


 


ふみづき「私としては東電が後日公文書変造したものを請求したのではなく、オリジナルを請求し  


     ました。オリジナルが無いなら無いでいい、違う文書を開示して、これで争点が無いと言 


     われても・・・今回の開示処分には教示もないですが、不服申し立てできるのですか?」


 


職員「すぐには返答できません・・・」


 


・・・ややこしくなってきたぞ~どうすんだ~!!


 


法解釈がすぐにできないので返事の仕様がないらしい。まだまだ続く・・





なんともお粗末な・・・

次の日郵送されてきた許可書を見た瞬間、「どうしてこんなものを送ってきたんだろう?」と思った。それは、東電の持っていた正本のコピーだった。しかも、B4の許可書をA4に縮小したものである。


 


北陸地整からの説明電話は「開示請求のあったとき、探したが無かった。その後河川事務所で住民懇談をしたとき、ふみづきさんが審査請求すると言われ、東電が所有していることを事務所の職員が知って、東電から取得した。一旦、不開示決定したものについて、後から処分撤回が法的に妥当か局内で確認して時間かかった。東電保有のものが知事印が押してあり、極めてオリジナルに近いとして、開示妥当、出すべきという結果にした。」


 


ふみづき「昨日、県から取得と言われたのは?」


 


職員「それは間違いです」


 


ふみづき「では、これは東電が保有していたもので、オリジナルはやはり不存在なのですね?」


 


職員「そう言うことになります」


 


ふみづき「こちらは、知事印の押したものを東電が後日公文書変造した疑いがあるため
      オリジナルとの比較をしたかったので、請求したのです。」


 


職員「こちらでは、公文書変造等の事情は解りかねます。その点については
   追って、担当から電話いたします。」


 


ふみづき「では、私の出した不開示決定に対する審査請求はどうなるのですか?」


 


職員「それにつきましても、後日お電話します。」


 


ふみづき「そちらでこのコピーを保管される時は、オリジナルでなく、後日東電から
     取得したものと注釈つけておいてくださいね」


 


職員「それにつきましても、文書保管の規則に照らして今後検討しますので」


 


・・・・・(ーー;)うーん・・なんともお粗末な・・・





な、なんですと~!

平成18年9月20日 北陸地整→私 不開示処分を撤回し、文書を開示処分


 


北陸地整から電話があった。「やっぱり文書を取得しましたから送ります」と。


 


なんですと~っ!? 「ない」んじゃなかったの?


 


「取得したって県からですか?」と聞いたら「はいそうです」と。


 


県の○○さんは「いくら探しても無かった」と私に言っていたはずでしょ?どこから出てきたんだろう・・・





ないものねだりではない

「ない」と言ってるものを「あるはずだ」と審査をお願いしたのだから、ないものねだりみたいだけど、なければない理由を説明してほしいと思っていた。ただ、不存在だから不開示と言われても、どういう理由でないのか知りたかった。この許可が清津川下流にもたらした渇水は、それまでの比ではないから。


 


他の理由もある。文化財に指定されていた下流の景観に配慮がない、国立公園特別地域の水量に増減を及ばした工事に環境大臣の認可がない、何より、常時使用水量が申請書の内容どおり許可されたはずなのに、違う内容で継承されている。このため県収入になる流水の占用料が少なくなっているからだ。行政の仕事にしてはあまりにイイカゲンな許可なのだ。不明瞭な点が多すぎるこの許可書を確認したい。真実が知りたい。


 


信濃川河川事務所にも東電が持って来た許可書正本を見せて説明し、県には東電が提出した許可書正本コピーをわたして、不明瞭な上書きがあることを話した。


 


 





審査請求その1

 「不存在による不開示決定」には「この処分に不服があったら60日以内に申立てができます」という教示がある。これが行政不服審査法による異議申立てだ。行政処分に不服がある時、いちいち訴訟をやってたら大変なので、国民が簡単に文句が言える仕組みである。私(審査請求人)と北陸地整(処分庁)が文書で審査請求と弁明と反論をやりとりし、国土交通大臣(審査庁)が裁決する書面上の裁判のようなものだ。裁決するのが国交省ボスなので身贔屓な結果となりがちな短所はあるが、費用もかからないし時間も短いのが長所。今までお上に文句など言ったことのない善良な一国民の私は、「無いなら無い理由を説明してほしい」と思って審査請求書を書いた。行政不服審査法の流れを一通り経験してみるのも学習になる。これから水利権許可に異議申立てをすることになるかもしれないのだから練習しておかなくちゃ・・・


 


平成18年7月31日 私→大臣 審査請求


                     


 


                     審査請求書


 


国土交通大臣 北側 一雄 様
                                     審査請求人 ふみづき


 


1.審査請求人の住所、氏名、年齢
氏名 ふみづき
住所 ○○県○○市 
年齢 ○○歳


 


2.審査請求に係る処分
平成18年6月22日に北陸地方整備局(以下処分庁という)が行った行政文書不開示決定(国北整総情第28号)


 


3.処分のあったことを知った日
 平成18年6月24日


 


4. 審査請求の趣旨及び理由


趣旨 
前2項記載の処分につき、上級省庁の審査を求める。


 


理由
(1)審査請求人は平成18年5月26日付けで、処分庁に対し情報公開法に基づき「東京電力㈱湯沢発電所水利使用変更許可書(昭和33年11月26日新潟県指令)」の開示請求を行った。


 


(2)処分庁は平成18年6月22日付で「東京電力㈱湯沢発電所水利使用変更許可書(昭和33年11月26日新潟県指令)」を不開示とする処分を行った。


 


(3)本件処分の理由として以下の記載があった。
開示請求に係る行政文書は、北陸地方整備局では作成しておらず、又、新潟県から取得しておらず不存在であるため。


 


(4)しかし、以下のことから本件処分には理由がない。
第一に、「不開示とした理由」として「行政文書の不存在」をあげているが、旧河川法 (旧)河川行政監督令(大正15年8月27日勅令第290号)第三条三ロにおいて、「堰堤、水門其ノ他流水ヲ停滞セシメ若ハ引用シ又ハ河川ニ注水スル為ニ施設スル工作物ノ新築、改築又ハ除去ニシテ治水上又ハ利水上著シキ影響ヲ及ボスノ処アルモノ」の変更については「建設大臣ノ認可ヲ受クルコトヲ要ス」とされている。取水口の増設申請に対し旧法において大臣認可を得ず、また新潟県が許可書を作成しなかったことは考えられず、現に許可の年月日・号名(昭和33年11月26日 新潟県指令河第167号)の記録が処分庁に存在する。


第二に、昭和42年7月7日(北建専河第2号)別記 水利使用規則 北建専河(許)第2号において、建設大臣が、本許可書(昭和33年11月26日 新潟県指令河第167号)内容を改正し、変更許可している。このことはこの時点で本許可書が処分庁に存在したことを示している。(不存在である許可書内容を改正できるとは考えられない) にも係らず、「取得しておらず不存在」という理由で、不開示が認められるべきではない。


第三に、利水目的の申請・許可は、半永久的な水利使用を前提にしているため、施設変更した初年度の許可内容が、現在まで引き継がれることとなる。継続している権利の性格からも、水利権の許可書は永年保存文書であり、処分庁が作成してもしなくても、保管については公費を使った処分庁の業務であることに何ら変わりはない。
また、行政機関の保有する情報の公開に関する法律でも、第三十七条(行政文書の管理) 「行政機関の長は、この法律の適正かつ円滑な運用に資するため、行政文書を適正に管理するものとする。」とあるとおり、保管は処分庁の責務である。この文書だけを取得していないのであれば、早急に取得し保管されなければならない。仮に紛失したものであるなら、その理由を正し、紛失した省庁に説明責任が生じる。


第四に、許可を受けた東京電力(株)が本許可書を保有していることから、新潟県がこの許可書を作成し交付したことは事実である。しかるに、なぜ処分庁が許可書を取得せず「不存在」とするのか、明確な理由の説明がない。


 


(5)これら理由の無い処分により生じる不都合
第一に、現在更新申請が出されている当該発電所水利権について、正当なる行政手続きを踏んで許可・継承された権利であるかを国民が検証しようとしても、本許可書の開示が認められなければ検証できない。


第二に、河川法第三十二条の規定に基づき都道府県知事が徴収できる流水占用料等については、平成17年12月31日までは本許可書内容の更新による占用料が新潟県に納付(公文書行使)されていた。その額が適正であるかを国民が検証しようとしても、算出に用いられる常時使用水量決定の根拠になっている本許可書の開示が認められないと検証できない。


 


(6)以上のように、本処分は、行政機関の保有する情報の公開に関する法律第1条で目的として定める「政府の有するその諸活動を国民に説明する責務」を果たさないものであり、「国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進」に反している。
これらのことから、審査請求人は、行政不服審査法第一章第一条の「簡易迅速な手続による国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保することを目的とする。」主旨に沿って、当該処分について実近上級省庁の審査を求めるものである。



5. 処分庁の教示の有無及びその内容
 「この決定に不服がある場合は、行政不服審査法(昭和37年法律第160号)第5条の規定により、この決定はあったことを知った日の翌日から起算して60日以内に、国土交通大臣に対して異議申立て(審査請求)をすることができます。」との教示があった。


 


6. 審査請求の年月日
平成18年 7月 31日


 


以上





出てきた許可書

 ちょうどその頃、新潟日報の私の視点欄に水利権問題の投稿をした。その中で「許可書の存在しない増設」と書いたことがプライドに触ったのか、東電は今まで「ない」と言っていた許可書を市役所に持って来た。・・・「ふみづきさん、人聞きの悪いこと言わないで下さいよ、許可書はちゃんと存在しますから」ということかなぁ?


 


 許可書は正副2通同じものをつくり、少しずらして重ね両方にまたがるように契印を押す。契印の下半分があるもの正本として許可受者が、上半分があるものを副本として許可権者がそれぞれ保管し、内容の同一を確保することになる。双方を並べて交付後に内容を書き換えたりする不正がないかを確かめる。東電が提示したのは許可書正本である。


 


 これをよく見ると、申請書番号が手書きで上書きされ、訂正印もない文書変造の形跡があった。この増設の許可時に何故か申請書内容と違った常時使用水量がその後も継承されたのは、後日に何らかの操作があったからで、この不可解な上書きが鍵?と推測した。国がちゃんと副本を保管していてくれたら双方を比べて上書きの意味を調べることができるのに・・・





許可書はありません

 しばらくすると「国が作成したものでなく、県から取得しておらずありません。請求を取り下げてもらえませんか?取り下げなくてもたぶん不開示になります」と電話がかかってきた。でも、取り下げる理由もないのでそのままにしておいたら、


 


平成18年6月22日 北陸地整→私「不存在による不開示処分」


 


その理由として「開示請求に係る行政文書は、北陸地方整備局では作成しておらず、又、新潟県から取得しておらず不存在であるため。」と書いてあった。


どうして行政は許可書を紛失してしまったのだろうか・・・説明してほしい。


 


 





事のおこり

 半永久的に権利が続く水利権の内容を変更した時の許可書は、とても重要で永年保存文書として扱われて然るべきだ。本当にそんな許可書を失くしたなら行政責任ものだし、県から取得しないとしても、取得せず内容の分からない権利を次に更新許可したのは国である。更新許可するときに内容が分からなければできないはず。「本当にそんな大事なものが無いのかな?」と情報開示請求した。


 


私→北陸地整 「保管してあるはずの許可書を開示してください」


平成18年5月26日 北陸地整に対し情報公開法に基づき「東京電力㈱湯沢発電所水利使用変更許可書(昭和33年11月26日新潟県指令)」の開示請求



 





幻の許可書をめぐって

昭和33年 清津川から取水する東京電力湯沢発電所の取水口増設の水利使用変更許可書は、これまで存在しない「幻の許可書」と言われていた。許可書を交付した県にも、それを引き継いだ国にも、許可書を交付された東電にも「ない」とされていたのだ。財産権とおなじ意味合いの水利権の許可書が「ない」なんて土地の権利書がないのと同じでオカシイ。許可書の日付と番号は次の更新の文書に書いてある。それ以前のもっと昔の許可書は保管してあるのに、何故かこの許可書だけはないのだ。


 


このあるはずなのに「ない」許可書をめぐって、私と国土交通省北陸地方整備局がやりとりした審査請求の顛末をこのサイトに記録する。ブログと言ってもほとんど進展がなくストップしている審査請求なのでほぼ更新しないかも知れない。(^-^;